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愛荘町立歴史文化博物館・多賀町立博物館「仏師の世界」、櫟野寺「秘仏本尊十一面観世音菩薩大開帳」鑑賞記

10月13日、企画展の片付けと特別展のオープンが間に合って、ほっと一息。リフレッシュのため湖東から甲賀へと足を伸ばす。愛荘町立歴史文化博物館・多賀町立博物館 仏師の世界-文化財修理にかける心(9月8日~10月14日) 愛荘町と多賀町の2会場でテーマを揃え、美術院で活躍した仏師飯田雅彦氏の仕事を中心に、文化財修理の意義や実際を紹介。愛荘町会場は「文化財修理に携わる仏師」として飯田氏の生涯とその道具を紹介、多賀...

多摩美術大学美術館「神仏人 心願の地」、三井記念美術館「仏像の姿」鑑賞記

10月4日、担当企画展最終日ながら、急な出張で東京へ。用務の前後に展覧会鑑賞。多摩美術大学美術館 加東市×多摩美特別展 神仏人 心願の地(9月1日~10月14日) 加東市内に所在する主に宗教文化に関わる文化財を東京で紹介。清水寺の銅造菩薩立像(重文)、秘仏本尊厨子内安置の毘沙門天立像、朝光寺の秘仏本尊千手観音立像(重文、東本尊)、独特な風貌の翁面のほか、東古瀬地区の地蔵菩薩立像、花蔵院釈迦十六善神像、持宝院...

和歌山市立博物館「お殿様の宝箱 南葵文庫と紀州徳川家伝来の美術」鑑賞記

9月28日、出張帰りに用事で立ち寄り、満を持して鑑賞。和歌山市立博物館 特別展 お殿様の宝箱 南葵文庫と紀州徳川家伝来の美術(9月15日~10月21日) かつて紀州徳川家に伝来した数々の資料を、南葵文庫旧蔵品・南葵音楽文庫旧蔵品・紀州徳川家売立品の枠組みから集約する。紀州徳川家の赤坂邸内に設置された南葵文庫は、関東大震災により焼失した東京帝国大学図書館にその蔵書が引き継がれ、多くが現存する。南葵音楽文庫の資...

東寺宝物館「東寺の如来・祖師像」、泉屋博古館「仏教美術の名宝」、京都市歴史資料館「京都市の文化財」鑑賞記

9月22日、京都での用事の前後に展覧会鑑賞。東寺宝物館 東寺の如来・祖師像-悟りと祈りのかたち-(9月20日~11月25日) 寺蔵の如来像・祖師像を選んで展示。真言七祖像(国宝・唐時代・李真ら筆)のうち一行像(後期は不空像)が出陳。密教相承の歴史が凝縮する奇跡の巨幅を拝み見る。空海弟子を描いた和八祖像(南北朝時代)は真雅・源仁・観賢・淳祐を展示。十大弟子像とは異なるまとまりがあることを知る。ほか弘法大師像(...

奈良博「糸のみほとけ」(再訪)、高野山霊宝館「“もののふ”と高野山」鑑賞記

8月16日、休みを取って奈良で用事を済ませてから、時間があったので奈良博へ走る。奈良国立博物館修理完成記念特別展 糸のみほとけ-国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏- (7月14日~8月26日) 再訪。古代の大画面作品、中世の来迎図ワールドを見納め。勧修寺繍帳の立体絵画っぷり、中世の追善作例の表具裂をも刺繡する徹底した荘厳の姿勢に嘆息。布帛を加飾するための基本的な技法が、尊像表現に用いられるとにわかに「作善」の意味が...

東大寺本坊「東京藝術大学が育む文化財保護の若き担い手達展」鑑賞記

8月6日、夏休みの子を連れて、東大寺大仏殿で慰霊と平和祈念ののち、鹿と世界の人々の間を縫いながら本坊へ。東大寺本坊 東京藝術大学が育む文化財保護の若き担い手達展(7月27日~8月7日) 東京藝術大学文化財保存学専攻保存修復彫刻研究室の院生が、研究のため模刻・修理した仏像を、研究内容の詳細パネルとともに紹介。模刻による原像製作者の追体験を通じて体験的に得られた技法、構造の工夫やノミさばきなどの特徴を、理論...

神奈川県立金沢文庫「安達一族と鎌倉幕府-」鑑賞記

神奈川県立金沢文庫 特別展 安達一族と鎌倉幕府-御家人が語るもうひとつの鎌倉時代史-  (7月20日~9月17日) 鎌倉幕府の有力御家人安達氏に着目して、その信仰と政治動向などを展示する初の機会。安達氏の拠点鎌倉甘縄に設けられた真言寺院無量寿院を称名寺文書や考古資料から復元するとともに、諸社寺勧進状写により秋田城四天王寺の観音像の写しを安置したことが判明した甘縄観世音寺については、宮城県・天王寺の四天王...

奈良国立博物館「糸のみほとけ-国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏-」鑑賞記

7月15日奈良国立博物館修理完成記念特別展 糸のみほとけ-国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏- (7月14日~8月26日)  綴織當麻曼荼羅修理完成を記念して、刺繍と織物によって表された仏を集め、繍仏・織成像の系譜をたどる。古代の国家寺院における大幅本尊像としての機能と、中世の阿弥陀信仰に基づいた死者追善のための小幅供養像という機能の断絶と転換を、作品によって明快に伝える。近世もフォローし、大人数の結縁による作例や...

東京国立博物館「平成29年度 新収品」、びわ湖長浜KANNON HOUSE「横山神社馬頭観音立像」鑑賞記

6月21日、会議の前に上野へGO!東京国立博物館 特集 平成29年度 新収品(6月19日~7月29日) 東博の新収蔵資料のお披露目。身の毛もよだつ恐ろしい表情を見せる梅若家伝来の山姥(伝赤鶴作)は、定形化する以前の中世仮面らしい個性的な魅力と、それでいてゆがみなく左右対称に整った造形が狂気をより強調する。怪異表現の一つの到達点。仮面の年代比定は本当に難しいが、南北朝時代(14世紀)とされる(観阿弥の時代)。後に...

國學院大學博物館「狂言-山本東次郎家の面-」、半蔵門ミュージアム鑑賞記

6月20日、会議ついでにいくつか展示鑑賞。國學院大學博物館 特別展 狂言-山本東次郎家の面-(5月26日~7月8日) 大蔵流山本東次郎家伝来の狂言面の中から優品を選んで展示。冒頭、中世の黒色尉が5面、ずらりと並び、中でも鎌倉時代とされる一面は実年代不明も、大ぶりで確かに古様(この面のみ面裏鑑賞可)。翁(白色尉)、父尉、延命冠者も伝来するのを知る。鬼、神鳴、青武悪など珍しいもの多く、良質な家元伝来仮面を堪能...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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