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高野山霊宝館企画展「霊場高野山-納骨信仰の世界-」鑑賞記

高野山霊宝館 企画展 霊場高野山-納骨信仰の世界- (4月15日~7月9日) 弘法大師とともに弥勒下生の時を待つ高野山信仰に基づいた、高野山奥之院の埋経・納骨・造塔の諸相を紹介。奥之院御廟内から出土した比丘尼法薬埋納の経塚資料(重文)、南保又二郎納骨塔である金銅宝篋印塔(重文)といった紀年銘を有する資料を核に、青磁や白磁の舶載品から瀬戸や常滑の壺、小型のもの(壺形・蓮弁形・仏形など)などさまざまな納骨...

兵庫県立歴史博物館「ひょうごの美ほとけ」展鑑賞記

5月6日兵庫県立歴史博物館特別展 ひょうごの美ほとけ-五国を照らす仏像- (4月22日~6月4日) 兵庫県内に伝来した数多くの仏像を、この四半世紀における調査研究の成果を踏まえて集約し公開する。白鳳時代の應聖寺誕生釈迦仏立像(平成19年確認)、平安初期の日野辺区聖観音坐像(平成14年確認)、平安前期の瑠璃寺不動明王坐像(昭和61年確認)、平安中期の圓教寺性空上人坐像(平成12年確認)、快慶の作風を示す浄土寺阿弥陀...

東博「新指定国宝・重要文化財」「茶の湯」、サントリー美「絵巻マニア列伝」、三井記念美「奈良 西大寺展」など鑑賞記

東京国立博物館 平成29年新指定国宝・重要文化財(4月18日~5月7日) 恒例、新指定国宝・重文お披露目展示。国宝となった深大寺釈迦如来倚像、中尊寺の仏像と共通する作風の宮城・お薬師様文化財保存会千手観音坐像(脇手も良好に残る)、脇侍が跪坐して幡を執る来迎形の廬山寺阿弥陀如来及び両脇侍坐像(指定では13世紀初めと時期限定)、平安時代後期のまとまった神像群である南宮神社神像・随身立像をしっかり鑑賞。 特集 ...

大阪市立美術館「木×仏像」、杏雨書屋「杏雨書屋の仏典」鑑賞記

4月16日大阪市立美術館 特別展 木×仏像-飛鳥仏から円空仏へ 日本の木彫仏1000年-(4月8日~6月4日) 主に関西地方の木彫仏を集め(ほか東博・東藝大美のコレクションも)、樹種や技法、仕上げの違い、木への聖性のまなざしに目配りしながら、概ね年代順に並べて様式の変遷を提示する。大美収集の館蔵品・寄託品もフル活用。飛鳥~平安時代前期の作例を集めた第1室では、唐招提寺伝獅子吼菩薩立像(8c)、東大寺弥勒仏坐...

奈良国立博物館特別展「快慶-日本人を魅了したほとけのかたち-」鑑賞記

4月8日奈良国立博物館 特別展 快慶-日本人を魅了したほとけのかたち-(4月8日~6月4日) 鎌倉時代を代表する天才仏師「巧匠」「アン阿弥陀仏」快慶の作例を過去最大の規模で一堂に集め、快慶が生きた時代とその造像活動を重ねて浮かび上がらせつつ、初期から晩年までの作風の変遷をたどる。端正で華麗なその像容の魅力のみならず、康慶一門に属しつつも、後白河院周辺や重源との間に特別なつながりを有し、敬虔な信仰心...

奈良県立橿原考古学研究所附属博物館「さわって体感考古学」、水平社博物館「水平社と衡平社-国境を越えた被差別民衆連帯の記録-」鑑賞記

3月18日、奈良大学で卒業証書・学位記授与式に参加。無事博士学位記を拝受。終了後、お勉強のため、橿原考古学研究所附属博物館と水平社博物館に立ち寄る。奈良県立橿原考古学研究所附属博物館 特別陳列 さわって体感考古学(2月4日~3月20日) 考古遺物の実物・複製等に触ることができる展示。奈良県立盲学校協力で、展示キャプションには点字も添付される。展示と連動した触って読む図録(和歌山県博方式をご採用!)も用...

根津美術館「高麗仏画」、東京国立博物館「春日大社展」、長浜 KANNON HOUSE鑑賞記

3月10日、締め切り間際の原稿を抱えて東京へ。根津美術館 特別展 高麗仏画-香りたつ装飾美-(3月4日~3月31日) 泉屋博古館・根津美術館の所蔵品を核として日本伝来の高麗仏画を集める。昨秋の泉屋博古館会場に続く巡回で、会期を短めに設定して展示替えはほぼなし。阿弥陀如来のコーナーに根津美術館所蔵の高麗仏画が6幅並び壮観。この光景が展示計画の源だったのかも。茨城・大高寺観経十六観変相図、埼玉・法恩寺阿弥陀...

豊橋市美術博物館「普門寺と国境のほとけ」鑑賞記

2月19日豊橋市美術博物館 普門寺と国境のほとけ(1月21日~2月26日) 三河・遠江の国境、弓張山地(湖西連峰)に確認される多数の古代・中世の寺院址群のうち、山系の南端に位置し、現在に法灯が継承される普門寺(梧桐岡院・船形寺)の文化財を中心に、古代の山寺から中世の山林寺院への転換の様相を、考古資料・文字資料・美術資料から叙述する。 普門寺は旧境内の発掘調査により元々堂址(10c)、元堂址(12c)が把握さ...

京都国立博物館「皇室の御寺 泉涌寺」ほか鑑賞記

京都国立博物館 特集陳列 皇室の御寺 泉涌寺(12月13日~2月5日) 最終日に滑り込み。泉涌寺及び塔頭の文化財を集めて展観する。塔頭来迎院の秘仏、三宝荒神坐像が寺外初公開。鎌倉時代、13世紀前半慶派仏師の有力者の作例。その眷属として伝わる護法神立像5躯(京博寄託)もともに並ぶ。一面四臂、着甲する小島荒神であるが、不思議な形の冕冠を着け、護法神の数も多く、特殊な信仰背景のあったことを思わせる。寛喜2年(...

京都文化博物館・京都大学総合博物館「日本の表装」鑑賞記

1月22日、調べもののために京都府立図書館を利用することにし、なんとしても行っておかねばならない京文博・京大博の展示を鑑賞。京都文化博物館「日本の表装-掛軸の歴史と装い-」(12月17日~2月19日)京都大学総合博物館「日本の表装-紙と絹の文化を支える-」(1月11日~2月12日) 表装の歴史とその技術的工夫、芸術的洗練、宗教的機能、伝来史(修復の履歴)のあり方を、京文博と京大博の2会場のそれぞれで特色を打ち出...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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