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観仏三昧的「読書」生活(2013年10月~12月)

2013年10月~12月の観仏三昧的読書記録。論文は除く。乾武俊『能面以前-その基層への往還-』(私家版、2012年)「「もどき」は「もどかれるもの」の後にくるとは限らない。「もどき」は芸能の根源であって、後にくるものを予兆し先取りすることもある。」(27ページ)乾武俊『民俗文化の深層-被差別部落の伝承を訪ねて』(解放出版社、1995)「面には重層し、交錯するさまざまな機能がある。かくすこと。くらますこと。変身する...

観仏三昧的「読書」生活(2013年7月~9月)

最近すっかりブログにアップするのが億劫だった読書記録を、やはりモチベーション維持のために再開してみます。論文は除きます。井上智勝『吉田神道の四百年-神と葵の近世史-』(講談社、2013)「結局、徳川政権は、最後まで神道を掌握できなかった。それは神国日本の代表者の地位を勝ち得ることができなかったことをも意味する。」(214頁)五来重『日本人の地獄と極楽』(吉川弘文館、2013)「この昔話は、日本人の地獄が浄土...

読書記録(2012年11月分)

読書記録、2012年11月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。金山喜昭『公立博物館をNPOに任せたら』(同成社、2012・3)「直営館は、原則や制度に縛られて硬直的な運営になりがちである。しかも開館してから年数が経つほどマンネリ化に陥りやすい。その結果、活動が低迷化して、入館者数は減少する。だがNPOには新奇性や挑戦心がある。限られた指定管理料という制約はあるものの、それでも市民としての感覚を発揮して何とか利...

読書記録(2012年9月分)

読書記録、2012年9月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。大阪人権博物館編『人権にはたす博物館の役割』(大阪人権博物館、2001・3)「展示というのは、先ほど赤尾さんの話にあったように、ある現実を切り取って構成されたものです。われわれ学芸員のものの見方、館のものの見方で脚色されたもので、それも疑似体験の一つにすぎないわけです。疑似体験があるということは、本体験があるということですね。本体験をするとい...

読書記録(2012年7月分)

読書記録、2012年7月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。武内孝善『弘法大師 伝承と史実-絵伝を読み解く』(朱鷺書房、2008・7、再読)「以上、大師の文章によると、高野山は、帰朝の際、嵐にあって漂蕩する船上で立てられた誓願にもとづき、一つには鎮護国家と人々の幸福で平安な生活を祈念するための道場として、また一つには諸々の修行者の修繕の道場として、開創されたことがわかる。」(154頁)。六車由美『驚きの介...

読書記録(2012年6月分)

読書記録、2012年6月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。伊藤聡『神道とは何か-神と仏の日本史』(中央公論新社、2012・4)「古代の神祇信仰は、基本的には多神教的自然崇拝に過ぎず、人間の内面と関わる契機を持たない。神道とは、この信仰の基礎の上に、神仏習合思想・中世神道説によって生み出された神に対する思惟が成り、劣等感と優越感が交錯する対外意識が加わり、近世以降、さらに天皇教として再編されることを経...

読書記録(2012年5月分)

読書記録、2012年5月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。寒川旭『秀吉を襲った大地震-地震考古学で戦国史を読む』(平凡社、2010・1)「南海トラフでは、ある程度定まった間隔でトラフの東側と西側が一緒に地震を起こしており、片側の地震規模が大きい(小さい)と、もう一方も大きい(小さい)という傾向がある。そして、このような規則性が将来も保たれるなら、二一世紀、それも中頃までに次のサイクルが訪れるはずであ...

読書記録(2012年4月分)

読書記録、2012年4月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。五来重『増補=高野聖』(角川書店、1975)(再読)「高野聖はまた高野山のかくれた一面をしめしてくれる。高野山は真言宗の総本山であることは知られているが、もはや念仏や浄土信仰の山であったことは忘れられてしまった。しかしこのかくされた面こそ、高野山が真言宗の総本山であることよりもっと重要な、日本総菩提所としての霊場となった根本的因縁である。それ...

読書記録(2012年3月分)

読書記録、2012年3月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。吉村均『神と仏の倫理思想-日本仏教を読み直す』(北樹出版、2009・6)「近代仏教においては、仏教は釈尊を出発点として発展していく思想として捉えられ、庶民の信仰は迷信として切り捨てられることになった。民衆信仰を研究対象としたのは、(それ自体も近代の学からはみ出した)次節で扱う民俗学である。かくして思想面においても神仏分離が果たされた。」(47ペ...

読書記録(2012年2月分)

読書記録、2012年2月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。和歌森太郎『山伏-入峰・修行・呪法』(中央公論新社、1964・8)「葛城山内の宿々処々の霊崛は、法華二十八品の名によって呼ばれていると説かれたりしている(『渓嵐拾葉集』)。このようなことは、日光の二荒山内の霊崛についても、やはり天台が根底にあったがために、同じようにいわれてきた。葛城山は法華一乗とされ、その守護神は深砂大王すなわち多聞天の化現...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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