Entries

「展覧会を通してあなたはどんなメッセージを伝えますか?」

 博物館経営論の講義(帝塚山大学)でのアンケート第10弾、「展覧会を通してあなたはどんなメッセージを伝えますか?」。以下回答の50音順に列記します。・新しいものだけではなく古いものにも目を向けるべき。・生きてるってすんばらしぃー。・インパクト大のキャッチフレーズを設けて、ふとまた行きたいと思い起こさせるような、話のネタにあがるようなメッセージを残したい。 ・絵巻が描かれ伝えられた理由や込められた想いを...

読書記録(2008年6月分)

備忘のための6月の読書記録。学術論文は除く。発行年月日は初版のもの。鹿島茂『勝つための論文の書き方』(文春新書295、文藝春秋、2003・1)横山紘一『十牛図入門―「新しい自分」への道』(幻冬舎新書78、幻冬舎、2008・3)白幡洋三郎『旅行ノススメ―昭和が生んだ庶民の「新文化」』(中公新書1305、中央公論社、1996・6)海津一朗編『中世終焉―秀吉の太田城水攻めを考える―』(清文道、2008・5)黒田日出男編『肖像画を読...

「あなたが展覧会を開催するとしたら、どんなテーマ?」

 またまた遅くなってしまいましたが、博物館経営論の講義(帝塚山大学)でのアンケート第9弾、「あなたが展覧会を開催するとしたら、どんなテーマ?」。以下回答の50音順に列記します。ネタのうち下ネタ1件は却下!衣服。流行の移り変わり、現代の服になるまでの過程(十二単、もんぺとか)。)今は世界で環境問題のことが話題になっているので、環境問題について。映画(邦画)。週替わりで特集する。俳優・女優を変えて、今熱...

玉稿頂戴しました(20080628)

「参詣曼荼羅は聖地を拠点とする側である宗教者によって使用されたものである。絵解きによって聖地へ勧誘された参詣者は、この宗教者を先達として聖地へ向かう。この関係においては参詣者の側に霊場案内図は必要ないが、寺社が名所化を果たすには、聖地を拠点とする側の人間だけでなく、勧誘される側の人間が霊場案内図を持ちうる必要があった、と思う。」(大高2008-2、237-238頁)1、大高康正「紀三井寺参詣曼荼羅考」(『日本...

玉稿頂戴しました(20080626)

「以上、土佐徳悦による彩色ということを契機として開始した本像の調査であるが、下御門仏師による造像であったという想像外の事実を知ることとなった。」(淺湫2008-1、82頁)「これまで写実的で充実した作風をみせる江戸期の彫刻は、紀年銘がない場合は、漠然と江戸前期の作と考えられていたように思われる。あるいはこのような像も、本像の存在によってその製作年代を見直さなければならないかもしれない。」(淺湫2008-2、89頁...

玉稿頂戴しました(20080624)

「このように六観音に入れられる諸観音の修法は、中には極楽往生・罪障消滅なども見られるが、多くは現世利益を中心としたものであり、罪障消滅は悪趣からの済度であって、六道衆生の済度と言っても、一切衆生の言い替えに過ぎず、「往生要集」的厭離穢土観を見いだす事は難しい。」(苫米地2007、378頁)苫米地誠一「六字経法と密教の六観音―六観音信仰の成立をめぐって(2)―」(加藤精一博士古希記念論文集『真言密教と日本文...

熊野古道のシンボル、牛馬童子像破壊される。

6月18日、世界遺産・熊野古道のシンボル的存在である、田辺市中辺路町近露・箸折峠に安置されている牛馬童子像の頭部が破壊されました。世界遺産を構成する資産に含まれている文化財です。以下のような報道があります。読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、紀伊民報。牛馬童子像画像は、レプリカですがこちらにあります。→和歌山県立博物館ニュース(6月19日記事) 明治時代に作られたもので、熊野詣でを行う花山法皇の姿と伝承されて...

「今までに博物館(美術館)で感動したことありますか?」

 またまた公務多忙により遅くなってしまいましたが、博物館経営論の講義(帝塚山大学)でのアンケート第8弾、「今までに博物館(美術館)で感動したことありますか?あればどんなシチュエーションでしたか?」に答えてもらいました。以下回答の50音順に列記します。ネタの回答のうち、下ネタ部分は公開を自粛します(-_-)。シモはやめれ。○感動したことがある。・エジプト展で、ミイラや、今までの発掘物が見られた時や、絵の展覧...

描かれた僧侶の姿―僧侶の肖像は何のために描かれたのか―

 平成20年(2008)2月24日に行った和歌山県文化財研究会の講座で講演した「描かれた僧侶の姿―僧侶の肖像は何のために描かれたのか―」の講演録をアップします。『きのくに文化財』41(2008年3月)に掲載されたものです。 文化財研究会のみなさまにはいつも博物館のさまざまな事業にご協力いただきまして、本当にありがとうございます。本日は「描かれた僧侶の姿―僧侶の肖像は何のために描かれたのか―」と題しましてお話をさせて...

玉稿頂戴しました(20080616)

「江戸彫刻は良くも悪しくも、ここに終焉を迎えている。仏像は宗教という精神の柱によって支えられているものであって、一部の信仰者によって秀れた作品も作られたが、大勢はその世俗化によって低迷し、彫刻としては世俗的なジャンルに逃げ道を見出して行ったように思われる。次の明治前半期の彫刻は、そうした諸要素をアンチテーゼとして展開して行ったのである。」(田邊2008、77頁)田邊三郎助『江戸時代の彫刻』(日本の美術50...

「博物館民営化」、あなたはどんなイメージを持つ? 

公務多忙により遅くなりましたが、博物館経営論の講義(帝塚山大学)でのアンケート第7弾の結果を公開。「「博物館民営化」、あなたはどんなイメージを持つ?」 に答えてもらいました。以下回答の50音順に列記します。・アットホームな雰囲気。・あまり興味を持たれていない。・イイと思います(はーと)。・田舎くさいイメージ。・今までより明るいイメージで展示方法なども工夫しそうだけど、展示物が「商品」のような扱いを受...

玉稿頂戴しました(20080613)

「日記と紙背文書とは、その理解に関して相乗効果を有するものであり、それ自体厖大な分量を有する『大乗院寺社雑事記』においても、紙背文書の公開はきわめて大きな意味を有するものであるといえるわけである。」(末柄2008・10頁)末柄豊「『大乗院寺社雑事記』の遊紙の錯簡について」(安田次郎『興福寺旧蔵文書による古文書と古記録の関連についての史料学的研究』(2005?2007年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果...

第61回美術史学会シンポジウム「世界美術史の可能性」

 5月30日、第61回美術史学会のシンポジウム「世界美術史の可能性」を東京大学安田講堂で聴講。世界美術史という概念は不勉強で初めて聞きましたが、西洋的な学問様式への反省の中、当の西洋の中から生まれてきた概念とのこと。 ジョン・オナイアンズ氏(John Onians、イギリス、イースト・アングリア大学名誉教授)の「世界美術史としてのニューロアートヒストリー」は、ニューアートヒストリーかと思いきや、神経細胞(neuro)...

こんな博物館(美術館)はいやだ!

 博物館経営論の講義(帝塚山大学)でのアンケート第6弾。前回のアンケート「こんな博物館(美術館)が好きだ!」に引き続き、「こんな博物館(美術館)はいやだ!」に答えてもらいました。ネタ率が減ってきて真面目な回答が増えてきました。以下回答の50音順に列記します。・行くまでに迷う博物館。・お金を儲けるためだけで展示物を雑に扱う博物館。・男だけの博物館。・お土産屋ばっかりの博物館。・解説ボランティアの方が話...

玉稿頂戴しました(20080601)

「しかしながら、本章で明らかにしたように、平安前期の御願寺造営は、なにより官営の組織が領導するものであった。ここで浮き彫りになった造営組織のありようを視野に入れるならば、平安前期彫刻史の理解は、大きく変わる可能性がある。僧名仏師の帰属の問題や個々の作品の作品論なども含め、残された問題は多いが、新しい視点からの研究が今なお開かれているように思われる。」(皿井2008、26頁)皿井舞「醍醐寺薬師三尊像と平安...

読書記録(2008年5月分)

備忘のための5月の読書記録。学術論文は除く。発行年月日は初版のもの。再読もあったりです。海津一朗『神風と悪党の世紀―南北朝時代を読み直す―』(講談社現代新書1243、講談社、1995・3)大門正克『歴史への問い/現在への問い』(校倉書房、2008・3)米倉迪夫『源頼朝像―沈黙の肖像画―』(平凡社ライブラリー577、平凡社、2007・6)海津一朗『蒙古襲来―対外戦争の社会史―』(歴史文化ライブラリー32、吉川弘文館、1998・2...

Appendix

プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

月別アーカイブ

ブログ内検索