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企画展終了。図録買ってー(涙)

 担当して開催していた和歌山県立博物館の企画展「奇跡の仮面、大集合!―紀州東照宮・和歌祭の面掛行列―」は、本日終了しました。会期中、たくさんのお客様にお越し頂き、展示解説もいったい何回やったかと、いうぐらいやりました。 でも、でも・・・、図録が予想の半分ぐらいしか売れませんでした(?_?)自分で買った冊数を除くと(涙)、大体20人に一人しか図録を買ってくれなかった計算に。想定外でした・・・。 今回の図録...

展覧会・文化財を見てきました(2008年8月30日)

本家サイト「観仏三昧」のコンテンツ「展覧会・文化財を見てきました。」の内容について、今後はこのブログでも発信するようにします。情報の内容は同じかもしれませんし、違うかもしれません。大阪歴史博物館(→ウェブサイト)特別展「大阪府・大阪市指定文化財展―大阪の祈り さまざまな美と形―」会期 2008年7月19日?9月1日 終了間際に滑り込み。想像以上に仏像が多く驚き。特に江戸時代の傑僧・湛海とその周辺の仏像が多く...

玉稿頂戴しました(20080829)

「本稿では、仏師定慶の代表作である二躯の菩薩像について、はじめに、その成立要因を改めて問い直し、次いで、これまで両像の影響下にあると想定されてきたいわゆる「定慶様菩薩像」との具体的な比較を行ってきた。その結果、定慶の菩薩像とは異なる規範が存在した可能性が導き出されることとなり、運慶晩年期の菩薩像がそれにもっともふさわしいと考えられた。」(山口2008、106頁)山口隆介「定慶様菩薩像の再検討」(『佛教藝...

不意の訃報

今日は、葬式への参列のため、車で伊賀上野へ。大学時代の先輩が、37歳の若さでこの世を去りました。岡森福彦さん。古代史の研究者で、「古代の清掃と掃守氏」(『日本歴史』650、2002・11)、「宿彌と伴造−八姓宿彌の賜姓氏族と天武朝官制−」(『龍谷史壇 』123、2005・3)、「忌寸と国造?八姓忌寸の賜姓について?」(『日本宗教史文化史研究』12-1、2008・5)などの論文を発表されてこられました。今年6月に龍谷大...

玉稿頂戴しました(20080820)

「行尊の伝記については、従来、超人的な験力を現した事跡が個別に注目されることが多かったが、今回、天台宗寺門派の編著とそれ以外に大別して諸記事を整理した結果、天台宗寺門派では『三井往生伝』(建保五年、一二一七)・『寺門高僧記』(鎌倉末期)において行尊伝がほぼ完成をみたこと、伝記の中核に長承三年の園城寺金堂再興が据えられたことがわかった。たんに修法の験ということでいえば、むしろ真言宗の栄海撰『真言伝』...

玉稿頂戴しました(20080815)

「本稿は錦織寺像の紹介を兼ねながら、額上髪の花飾りの表現が「莎髪」を表象するものであったことに着目し論を進めた。この「莎髪」は本来、「莎髻」の誤写誤読の過程で出現をみたものであったと考えるが、その意味するところも不動明王の頭頂にあらわされた髻に限定されるものではなく、その後、頭髪そのものを指すと理解され、十世紀末頃までには不動明王造像に際してのひとつの事相にまで深化し、あわせて造形への反映は「玄朝...

玉稿頂戴しました(20080813)

「江戸の人々のあいだでは、芦峅寺衆徒によって実際にどのような意識・目的でどのような勧進布教活動が行われていたのか、江戸の人々は立山信仰に具体的に何を願い、期待していたのか、まだまだ筆者の疑問は尽きない。」(福江2008、32頁)福江充「芦峅寺宝泉坊の江戸での檀那場形成と「立山信仰」の展開(1)」(『富山県[立山博物館]研究紀要』15、2008年5月)研究紀要15号を頂戴しました。新出の檀那帖の膨大な情報を細密に...

玉稿頂戴しました(20080809)

「以上、今回調査の対象とした三像は、いずれも平安時代中期の特色をしめす作例である。なかで、薬師如来像が、本尊地蔵菩薩立像よりもむしろ本格的な中央風の作風をみせることがことに注目されるが、(中略)寺伝では隣里から移したようにも語られるこの像こそ、この寺のほんらいの本尊ではなかったか。」(山本・平野2008、52頁)山本勉・平野智子「国府津・宝金剛寺平安中期彫刻調査報告」(『清泉女子大学人文科学研究所紀要』...

玉稿頂戴しました(20080804)

「本像は以上の点より、「印仏作法の事実をそのまま像内に納入した像」と位置づけられ、造像儀礼としての印仏作法について知るための、平安時代では唯一の作例として評価される。同時に、印仏納入の必然性を復元的に考察するうえでも、貴重な作例といえる。そして、造像にさいしてのさまざまな過程が重んじられ、付加価値をともなった作例としても、その重要性はみなおされるのである。」(佐々木2008、112頁)佐々木守俊「覚音寺...

読書記録(2008年7月分)

備忘のための7月の読書記録。学術論文は除く。発行年月日は初版のもの。繁田信一『陰陽師―阿倍晴明と蘆屋道満―』(中公新書1844、2006・4)杉山洋『浄土への祈り―経塚が語る永遠の世界―』(雄山閣、1994・9)末木文美士『日本宗教史』(岩波新書1003、2006・4)関秀夫『博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館―』(岩波新書953、2005・6)海津一朗『楠木正成と悪党―南北朝時代を読みなおす―』(ちくま新書185、1999・1)【観...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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