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読書記録(2009年10月)

備忘のための読書記録、2009年10月分。学術論文は除く。発行年月日は初版のもの。内田樹『死と身体―コミュニケーションの磁場―』(医学書院、2004年10月)植島啓司・九鬼家隆・田中利典『熊野 神と仏』(原書房、2009年9月)中野榮治『葛城の峰と修験の道』(ナカニシヤ出版、2002年10月)木下史青『博物館へ行こう』(岩波ジュニア新書、2007年7月)山本博文『日本史の一級史料』(光文社新書253、2006年5月)仲正昌樹『〈宗...

展覧会・文化財を見てきました(2009年10月28日)

奈良国立博物館御即位二十年記念 第61回 正倉院展(10月24日?11月12日) 仕事で来館し、終了後正倉院展鑑賞。即位20年記念ということで、楽毅論、紫檀木画槽琵琶、平螺鈿背円鏡、金銀花盤、沈香木画箱、子日目利箒などなど豪華ラインナップ。今年は特に見逃せません。伎楽面の呉女3面(うち1面は乾漆造)や力士、崑崙のほか、金薄絵馬頭を見られたのが個人的に有益。平日昼前で、もう人・人・人。これも正倉院展らしさとあきら...

展覧会・文化財を見てきました(2009年10月27日)

鎌倉国宝館特別展 大本山光明寺と浄土教美術(10月23日?11月29日) 早朝、飛行機で関空から羽田へ飛び、朝一番で鎌倉へ。法然上人800年御忌記年展。国宝・当麻曼荼羅縁起絵巻などの光明寺の重宝が一堂に展示されているだけでなく、浄土教美術の観点から、阿弥陀如来像の優品を集める。なんといっても見所は、浄楽寺阿弥陀三尊像(重文)。文治5年(1189)、運慶の作。その溌剌とした青年相、量感あふれる立体造形に釘付けとなる...

展覧会・文化財を見てきました(2009年10月24日)

MIHO MUSEUM特別展 若冲ワンダーランド(9月1日?12月13日) 新規収蔵した、象と鯨図屏風のお披露目展。想像以上に大きい。展示している空間も、余白を単調にせず、視点をやや高めに設定して、「特別なもの」という印象をアピールする上手な作り方。ほかにも、円山応挙の驟雨江村図などいくつかの資料で、わざと暗くやや黄色い照明を設定しているのも、かつての鑑賞環境を再現しようとする思い切った演出のよう。鳥獣花木図屏風も...

観仏三昧、40万アクセス。

 拙サイト「観仏三昧」、本日トップページのアクセスカウンターが40万アクセスに達していました。ご利用くださっている皆様、まことにありがとうございます。30万アクセスとなったのが昨年9月半ば頃ですので、1年1ヶ月で10万アクセス増えたことになります。 ただし、このカウンター、実際の利用者数を厳密には反映しません。別のアクセス解析も利用していますが、そちらでは毎月のべ約6000人の方が、のべ約9000アクセスされて...

ある展覧会会期中の一日(3)

 10月16日。5時起床。観仏三昧の更新をして、7時に出立。県内某町某寺に8時30頃到着、午前中調査を行い、住職といろいろ相談する。急いで博物館に引き返し、疲れからか猛烈に眠いのを我慢して、朝にアップしてもらっておいた次回特別展「野呂介石」展のウェブページをチェック。修正箇所発見。 午後1時、県内某自治体の教育委員会のグループに展示解説。約2時間の解説で、声がでなくなる。ついに喉をやられたらしい。会期中...

ある展覧会会期中の一日(2)

 10月15日。8時30分出勤。始業前に事務仕事を処理し、朝礼終了後、開館。直後に県内の南部町公民館の団体さんご来館、展示解説を40分ほど行う。なぜか勘違いして南部町を県内の「印南町」とまちがい、印南町にまつわる熊野信仰の話をしてしまう。「ご静聴ありがとうございました」と締めたとたん間違いに気づき、代表の方に平謝り。自分にがっかり。 落ち込んでいたら、別のお客さんのご質問を受け、回答していたところ、観仏三...

ある展覧会会期中の一日(1)

 10月14日。午前中、次回特別展の情報をウェブ上ほかに掲載するための準備をし、さらに次回マイミュージアムギャラリーの情報をウェブ上にアップ。 昼から、和歌山市のコミュニティーFM、FM和歌山の番組、ハローモンキーライブに生出演。1時間の番組で、音楽メインなんですが、DJの笹本さんに導かれながら、特別展の広報と、博物館の魅力についてお話しさせていただく。博物館のことをお話しすることは何の問題もなかったのです...

玉稿頂戴しました(2009年10月14日)

ここ半月ほどの間に頂いた玉稿・図録などをまとめて。島根県立石見美術館編『千年の祈り―石見の仏像―』(島根県立石見美術館、2009年9月)『新版古寺巡礼 京都38 寂光院』(淡交社、2009年10月)『再発見 新薬師寺―伝世作品と出土遺物からみるもう一つの歴史』(奈良教育大学大学院「地域と伝統文化」教育プログラム、2009年7月)『奈良教育大学大学院教育学研究科「地域と伝統文化」教育プログラム活動報告書(2008年度)』...

琵琶湖文化館、さらに受難

 滋賀県立琵琶湖文化館の休館問題については、本ブログでも先に紹介しておりました。ぼやぼやしているうちに、その後の動きがあったことに気づいておりませんでした。 嘉田由紀子滋賀県知事が設置した県行政経営改革委員会は8月に、いくつかの団体と施設の廃止を提言していました。廃止するべきとした施設は、滋賀会館、しが県民芸術創造館、県民交流センター、水環境科学館、虎御前山教育キャンプ場、アーチェリー場、そして琵...

鳥取市佐治町

 10月2日(金)、3日(土)は、長らくの闘病の末、最後は眠りながら旅立った母の通夜・葬儀。父も既に見送っているので、兄とふたりで深夜までどたばたと通夜・葬儀の準備をし、なんとか完遂。 葬儀を済ませた翌日、4日(日)には、鳥取市佐治町入り。佐治町中央公民館で、地元の熊野神社遺跡に関連したシンポジウムへの参加を、早くから依頼を受けていて、葬儀の日程次第ではドタキャンせざるをえない状況だったのですが、奇...

私事の連絡

私事の連絡のため、この場を使います。皆様どうぞスルーでお願いします。すいません。故人 大河内和子 62歳(母)喪主 大河内海光(長男)通夜 10月2日(金)19:00?葬儀 10月3日(土)12:00?斎場 花のなかむらオリジナルセレモニー会館    〒633-0011 奈良県桜井市黒崎717-1     TEL0744-42-5777 FAX0744-42-5777交通 最寄り駅:近鉄長谷寺駅、近鉄桜井駅    2日は18:00ごろ(予定)より近鉄長谷寺駅から...

仏教美術に親しむ(応用編)

 『大法輪』に執筆させて頂いた拙文の、2回目です。初出は『大法輪』76巻9号(2009年9月1日)です。仏教美術に親しむ―博物館・美術館での鑑賞法― (応用編)博物館・美術館を使いこなす 前回、仏教美術には彫刻、絵画、工芸、書跡・典籍の四種類があり、それらに親しむ上で特定の寺院の文化財が一堂に会して展示される「出開帳展」をおすすめしました。早速足をお運びいただいた方もあると思いますが、中には、何をどう見て...

仏教美術に親しむ

 『大法輪』に執筆させて頂いた拙文を、ブログでご紹介させていただきます。基本編・応用編の2回です。まず基本編を。初出は『大法輪』76巻8号(2009年8月1日)です。仏教美術に親しむ―博物館・美術館での鑑賞法― (基本編)仏教美術がブーム 近年、博物館・美術館で仏教美術を大規模に公開する展覧会に、多くの人が訪れています。もともと仏教美術展は展覧会の定番ではありましたが、例えば東京国立博物館では、昨年開催さ...

読書記録(2009年9月)

備忘のための読書記録、2009年9月分。学術論文は除く。発行年月日は初版のもの。宇江敏勝『熊野修験の森』(新宿書房、2004年4月)黒木登志夫『落下傘学長奮闘記―大学法人化の現場から』(中公新書310、2009年3月)小林泰三『日本の国宝、最初はこんな色だった』(光文社新書375、2008年10月)一坂太郎『仁王―知られざる仏像の魅力―』(中公新書1995、2009年4月)→世界遺産登録5周年記念特別展「熊野三山の至宝―熊野信仰の祈...

Appendix

プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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