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移動する仏像展日誌

 勤務する和歌山県立博物館で、担当して開催する特別展「移動する仏像―有田川町の重要文化財を中心に―」(4/24?6/6)の開催に先立ち、「移動する仏像展日誌」を和歌山県立博物館ウェブサイト内の「博物館ニュース」で連載中です。広報のためというより、特別展の準備過程での作業を素材にしながら、「博物館ってなにやってんだろう」という疑問に少しでも答えてみようというのが、主たる意図です。しかし、途中で余裕をなくして更...

展覧会・文化財を見てきました(2010年2月20日)

法隆寺・伝法堂内陣特別開帳(2月18日? 2月28日) 法隆寺東院伽藍伝法堂の内陣に安置の、3具の阿弥陀三尊像を開帳。奈良国立博物館でそれぞれの仏像を拝観する機会はあったが、堂内の様子を知らなかったので、良い機会と馳せ参じる。3具の阿弥陀三尊の中でも、2具は同作だが、もう1具は作行き・大きさが違う。その他林立する群像も制作時期や大きさはまちまち。いかなる歴史をたどったのかと、想像するのも楽しい。これら仏...

展覧会・文化財を見てきました(2010年2月14日)

信貴山朝護孫子寺・信貴山縁起絵巻(飛倉巻)特別開帳(2月1日?2月16日) 霊宝館で信貴山縁起の飛倉之巻の原本鑑賞。命蓮の神通力で飛ぶ鉢が巻き起こす騒動を、デフォルメされた人物表現で生き生きと描写。覗きケースで、明るく、間近に見られ、眼福。延喜加持之巻は4/22?5/5、尼公之巻10/31?11/14に公開。銅造毘沙門天立像(県指定・平安時代)、舞楽面(石川・退宿徳、県指定・平安時代)もしっかりみておく。年男なので、本...

昨年度の展覧会数

「観仏三昧」の展覧会情報のページで掲載した、平成20年度の12ヶ月分のデータを、もう次の年度も終えようとしている今になって、ようやく統合することができました。→観仏三昧トップページ→過去情報平成20年度に掲載した情報は、施設数1441館、展覧会数5478本でした。平成19年度が1261館・4631本、18年度は1172館・3850本。情報収集の精度は年々上がっているようです。でも、こんな水準でこれからもやり続けられるのだろうか。5478...

展覧会・文化財を見てきました(2010年1月31日)

滋賀県立安土城考古博物館・企画展 湖西の風土と遺宝―高島郡を中心に―(1月30日?4月4日) 平成19年の「甲賀郡の風土と遺宝」展に続くシリーズ第二弾。正伝寺薬師如来坐像は像内に承安2年(1172)大仏師有円・僧寛応が造像した事を示す銘を持つ。両脇侍の不動明王・毘沙門天立像も平安時代後期の作。最勝寺釈迦如来・阿弥陀如来坐像は、平安時代末期の一具の作例。円光寺釈迦如来坐像(宝冠釈迦、南北朝時代)は新出。同寺創...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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