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「私が考える学芸員の職業倫理規定」

 博物館経営論(帝塚山大学)アンケート、2010年度7回目。ICOM(国際博物館会議)の職業倫理規定を学習してもらったので、日本の博物館業界ではまだ構築されていない、博物館・美術館の職業倫理規定をお題にしてみました。■「私が考える学芸員の職業倫理規定」□利用者のために・お客さんに質問されたら、誠意ある対応を行い、親身に答えること。・自分たちの博物館のことだけを考えるのではなく、来る人の立場にたって考えられる...

読書記録(2010年5月)

備忘のための読書記録、2010年5月分。学術論文は除く。発行年月日は初版のもの。長山生『貧乏するにも程がある―芸術とお金の“不幸”な関係―』(光文社新書334、2008年1月)岡田尊司『アスペルガー症候群』(幻冬舎新書141、2009年9月)高岸輝『室町絵画の魔力―再生と創造の中世―』(吉川弘文館、2008年10月)飯泉太子宗『壊れても仏像―文化財修復のはなし―』(白水社、2009年6月)東京文化財研究所編『うごくモノ―「美術品」の...

「あなたの理想の博物館」

 博物館経営論(帝塚山大学)アンケート、2010年度6回目。ユネスコの「博物館をあらゆる人に開放する最も有効な方法に関する勧告」を学習してもらったので、このお題で。■あなたの理想の博物館(回答50音順)・いろんな人が、いつでも楽しんで学べる博物館。・音声案内、もしくはガイド役による、ある程度予備知識がなくても楽しめること。自分が知らなかった知識が増える場所。・固い印象がなく、気楽に誰でも行けて、知りたいこ...

展覧会・文化財を見てきました(2010年5月24日)

春日大社宝物殿・平城遷都1300年記念 平安の正倉院?―春日大社神殿の秘宝―(4月1日?7月19日) 境内の夫婦大国社の御前立神像特別拝観(4月25日?5月25日)を目指して春日大社へ。本殿参拝ののち、夫婦大国社へ。ごく新しい大黒天像のよう。宝物殿で古神宝の数々を拝観。元興寺文化財収蔵庫・平城遷都1300年記念企画展 元興寺コレクション―泰圓・泰善二代の軌跡―(5月1日?5月31日) 近代元興寺を復興した辻村泰圓・泰善の...

疲れてきた・・

 担当して開催している和歌山県立博物館の特別展「移動する仏像」、あっというまに会期の半分が過ぎ去ってしまいました。ゴールデンウィークを過ぎてから、お客様の数はがくんと落ち込んでおります。とはいえ、想定していた来館者数は超えそうで、和歌山にも仏像ブームの余波は少しは届いているのかもしれません。テーマ性が先行している感もあるかもしれませんが、奈良時代から江戸時代まで、魅力的な和歌山の仏像を一度にご覧頂...

「国立博物館に一言」

 博物館経営論(帝塚山大学)アンケート、2010年度5回目。国立博物館設置に関わる諸法律について講義したので、国立博物館について聞いてみました。帝塚山大学は奈良国立博物館のキャンパスメンバーズですし、国立博物館にいったことのないという人も(幸い)いませんでしたので、何か感想を持っているだろうということで、何でもいいので一言どうぞ。■国立博物館へ一言(回答50音順)・お堅い雰囲気をうける気がしました。あと...

展覧会・文化財を見てきました(2010年5月17日)

石清水八幡宮・「篝火御影」初公開特別展(5月9日?5月23日) 新たに発見され修理が施された篝火御影を初公開。配布された資料によれば、旧表具墨書に永享3年(1431)に石清水八幡宮大乗院へ寄進した銘があり(大乗院は叡尊開山)、男山考古録に「(行教)御自筆の篝火御影の壱軸等什物とせり、此神影一軸ハ、敵国降伏祈祷の時に懸奉と云」とあるものと想定されている。画面中央に円頂相で右手に剣、左手に印を持った倚像(異形の...

地方仏フォーラム

6月13日(日)に開催される、地方仏フォーラムの情報を頂きましたので、ご紹介します。 このたび地方仏フォーラムの設立を記念して2010年6月13日(日)、東京国立博物館平成館大講堂にて、講師に青木淳・杉山二郎両氏を迎えて講演会を開催いたします。日本の各地に伝わる地方仏に関して、一人でも多くの方にご理解を深めていただけるよう、また、近年日本各地で仏像の盗難の問題が取り上げられていますが、そうした問題について...

「こんな博物館はいやだ!」

 博物館経営論(帝塚山大学)アンケート、2010年度4回目。よりよい博物館・美術館への第一歩は、現状認識から。ということでダメなところを教えてもらいます。■こんな博物館はいやだ!(回答50音順)・明かりではなく、雰囲気が暗いところ。・江戸時代の鬼瓦が展示してあり、下から見上げた時の目が特徴的でおもしろいと展示の説明にも書いてあるのに、地べたに鬼瓦が立てかけて展示されていた。手を触れてはいけないし、写真を...

展覧会・文化財を見てきました(2010年5月10日)

法隆寺大宝蔵殿・法隆寺秘宝展―仏像とその背景―(3月20日?6月30日) 大学での講義を終え、法隆寺へ立ち寄る。春秋恒例の秘宝展、今回は仏像特集。夢殿御前立の観音菩薩立像(重文)は平安時代中期の等身像。ジダが細く伸び穴を穿たない形状は独特。同寺の弥勒菩薩坐像(重文)と共通点あり。これまで拝観機会のなかった小仏も多く、飛鳥時代の金銅仏や押出仏から円空仏まで、バリエーション豊富。仏画も、星曼荼羅(重文・平安...

展覧会・文化財を見てきました(2010年5月9日)

諏訪大社下社秋宮 前日、午後からの展示解説を終えて館を飛び出し、7年に一度の諏訪大社御柱祭で賑わう諏訪へと向かう。6時間かかって夜分遅く宿に着き、朝は下社秋宮へ。各所で交通封鎖され、迷いながら市中の駐車場へ車をとめ、神社まで歩く。事前のリサーチ不足で、その前日に御柱が建てられていたのは春宮で、秋宮は10日に建てる由。ただ参道や境内では朝から大規模なパレードや芸能の奉納がなされていて賑やか。前日、春宮...

玉稿頂戴しました(2010年5月8日)

「以上のように、教恩寺阿弥陀如来および両脇侍像は、三尊ともに、形式・作風の両面から、快慶の建久年間後半頃(一一九五)から建仁三年(一二〇三)頃の特徴を備えていることを確認した。」(大澤2010、111ページ)大澤慶子「鎌倉・教恩寺阿弥陀三尊像と快慶」(『成城美学美術史』16、2010年)「ここに、平安時代後期の雲中供養菩薩像は、鳳凰堂(とその写し)の建築・仏像の模造の一環としてのほかに、蓮華心院像に見られるよ...

あなたがめざす学芸員の専門領域は?

 博物館経営論(帝塚山大学)アンケート、2010年度3回目。学芸員への道はいろいろありますが、そのスタートラインとして、なんらかの専門領域を持つ研究者であることが必須です。ということで、専門性への認識を尋ねてみました。■あなたがめざす学芸員の専門領域は?(回答50音順)・近代の資料を解読できるようにしたい。・考古学・古代・古代美術・縄文土器・石器・自分が生まれ育った県の文化を高め、良いところを紹介できる...

大峯山寺戸開け式

 5月2日・3日、大峯山寺の戸開け式に参加。奈良県立橿原考古学研究所長・菅谷大先達に率いられ、学峯講の一員として、初の峯入り。10時過ぎに橿考研を出て、天川村泥川に入り、女人結界門そばの茶屋で昼食を済ませて、いよいよ峯入り。 順調に登り、一ノ瀬茶屋、一本松茶屋、洞辻茶屋と超えて、最初の行場、鐘掛岩をよじ登る。命の重さを自らの手に感じる。 そして西の覗き。戸開け式前ではあったが、いあわせた先達たちが倉...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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