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アンケート:博物館が役立ったことがありますか?

帝塚山大学2011年度博物館経営論アンケート10回目「博物館が役立ったことがありますか?」(6/27出題分・回答50音順)。・新しい知識が身についた。・今まで知らなかった知識や資料を知ることができたこと。以前、刀職人が作製した工芸品の展示を見たことがあったが、刀の構造や刀職人がどのような作品を作ったかがよくわかった。・絵を描くときに、実際の姿がどうなっているのかを知るのに役に立った(動物園、一部美術館)。・家...

読書記録(2011年6月分)

備忘のための読書記録、2011年6月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。宮家準編『山岳修験への招待―霊山と修行体験―』(新人物往来社、2011年3月) 「こうした峰入修行によって得られる境地は要言すれば、「如実知自心」「自然法爾」という仏語に尽きる」(宮家準「山岳修験・峰入修行とは何か」、18ページ)。全体的に校正が不足気味のようで、文字の間違いが目立つ。上田さち子『修験と念仏-中世信仰世界の実像』(平凡...

拙稿紹介:十五世紀の熊野における不動堂本尊の造像

 本稿では、寛正四年(一四六三)と応仁元年(一四六七)というごく近接した時期に相次いで行われた、熊野三山における不動堂本尊造像についてそれぞれ検討した。各論旨を再度まとめておく。 ①湯峰東光寺所蔵の寛正四年康永作の不動明王二童子像は、本宮と湯峰の間で仏像の移動があった実例が確認でき、諸資料の検討により熊野本宮では寛正二年の火災後、寛正六年ごろにかけて復興造営は行われていたことが分かることから、もと...

アンケート「博物館の理想的なミッション」

帝塚山大学2011年度博物館経営論アンケート9回目「博物館の理想的なミッション」(6/20出題分・回答50音順)。・あらゆる知識レベル、あらゆる人種、あらゆる人々の来館を想定する。・アンケートなどで利用者の住所を知っていたら、利用してくれたことに対してお礼の手紙を書く。・研究と社会への貢献。・最初から最後まで利用者に感動を与えられるような展示を構成できるようにすること。・十分な研究費を確保できるくらいの利益...

家康側室お亀の方供養の巨大当麻曼荼羅

 現在名古屋市蓬左文庫で開催中の「建中寺と尾張徳川家ゆかりの寺院-法然上人800年大遠忌-」(会期:5月28日(土)~7月24日(日))で、尾張徳川家初代義直生母相応院お亀の方(徳川家康側室)の供養のために描かれた、巨大な当麻曼荼羅(5/28~6/28)と涅槃図(6/29~7/24)が展示されます。 江戸時代前期の尾張徳川家による制作が確実な、紀年銘を持つ大作です。新たに発見された両図、お近くの方はぜひご覧になってみてくだ...

展覧会・文化財を見てきました(6/16、京都の大学博物館他)

京都嵯峨芸術大学附属博物館・重要無形民俗文化財嵯峨大念仏狂言展 面の世界(5月31日~6月19日) 嵯峨・清凉寺境内で行われる大念仏狂言で使用されてきた新旧約100面の仮面を一堂に公開。うち前近代のものは48面。中世仮面としては、享禄2年(1529)の伯蔵主は後補の彩色でやや茫洋とした印象だが、下層に古い彩色層が残る。天文18年(1549)銘の女面は素朴な表情だが、型にはまらない造形で、中世仮面らしい。桃山時代の「...

アンケート:博物館にこんなものもあったらいいのに

帝塚山大学2011年度博物館経営論アンケート8回目。「博物館にこんなものもあったらいいのに!」(6/13出題分・回答50音順)。・アトラクションをしながら展示品を見られるような、ゲーム感覚の博物館。・お金を払わなくても聞ける音声ガイダンス。・音声ガイドを無料にしたらいいと思う。・学芸員がたくさんいて全国どこでも研究ができる。・学芸員に気軽に質問できるコーナー。・堅い雰囲気を取り除いた空間。・休憩しながらもそ...

展覧会・文化財を見てきました(2011年6月12日、みんぱく)

国立民族学博物館・特別展 ウメサオタダオ展―知的先覚者の軌跡―(3月10日~6月14日) 民族学者、国立民族学博物館初代館長梅棹忠夫の回顧展。梅棹の研究者としての足跡を世界各地の諸調査の資料から見せ、また梅棹の名を広めた知識の整理法(京大式カード・こさね)を前面に提示。また、梅棹の特徴的なコトバをバナーにして展示室内にちらす。全体的に、資料から語るというより、資料を挿図のように使っている印象。図録あり(...

アンケート:私にとっての理想の博物館

 2011年度博物館経営論(於帝塚山大学)アンケートの7回目は、「私にとっての理想の博物館」。回答の50音順に提示します。・あちこちに座ったり休憩できる場所がさりげなくある。トイレとかにもさりげなく展示物の図やポスターがある。館全体がさりげなく展示を楽しめるような博物館。・うるさくない程度の私語は許される。説明が分かりやすい。・堅苦しくなく開放感がある。・興味の持ちやすい展示や見やすい環境、設備が整って...

玉稿拝受(2011/06/04、曹洞宗と黄檗宗の彫刻)

「曹洞宗の寺院を広く調査することによって何が見えてくるだろうか。中国の禅刹との関係、臨済宗寺院との異同、達磨宗、密教、あるいは螢山紹瑾が交流した法灯派との関係などについて、文献による研究を補う役割を果たす可能性は十分にあるだろう。」(浅見2010、17ページ)浅見龍介「《調査報告》 永平寺の中世彫刻」(『MUSEUM』629、2010年12月)「黄檗派という新たな仏教思潮と共にもたらされた彫刻新様を吸収し、やや和様化...

玉稿拝受(2011/6/2、隋代彫刻、長命寺再興)

「(前略)長安周辺には基準となる石窟はなく、長安造像の変遷をたどるにはまずは単独の作例を基準とするしかない。(中略)紀年銘の単独像をとりあげる場合、厄介な問題がある。たとえば、仏像本体と台座が別製で、銘記が台座にある場合、本体と台座がもとから一具のものであったかどうかを検討しなければならない。また、もっと厄介なのは、銘記が後世のものである場合や、像そのものが銘記にいう年代、時代とは異なり、もっと後...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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