Entries

読書記録(2011年8月分)

備忘のための読書記録、2011年8月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。 吉見俊哉『大学とは何か』(岩波書店、2011年7月) 「大学とは、メディアなのだ。メディアとしての大学は、人と人、人と知識の出会いを持続的に媒介する。その媒介の基本原理は「自由」にあり、だからこそ近代以降、同じく「自由」を志向するメディアたる出版と、厭が応でも大学は複雑な対抗的連携で結ばれてきた。中世には都市がメディアとしての大...

展覧会・文化財を見てきました(2011/08/28)

藤原文化センター ・藤原町の仏教文化展(8月28日~8月29日) 三重県の最北部いなべ市藤原町の、藤原町仏教会の60周年記念事業。真宗関連資料が多い。明源寺の方便法身像は天文6年(1537)銘、聖宝寺聖徳太子像は慶長16年(1611)銘あり。ほか蓮如の六字名号が多数。解説集あり(30頁、500円)。図版がないのが残念。ついでに町内の中里ダムも見学。...

玉稿拝受(2011/08/23)

「以上の状況の中で、八丈島資料館の羅漢像や瑞龍寺の達磨像をみると、剃髪姿で、眉を寄せて目を見開き、しかも前歯をみせて「欠歯の老胡」を示す像は新たな達磨像としてふさわしい。また「外套」を被う点も十六羅漢像などにみられる明末清初彫刻の一特徴で、中国出身でない南天竺国香至王の第三王子とされるイメージを演出するのに相応しい特徴ともみることができる。」(長谷2011-1、7ページ)1、長谷洋一「八丈島歴史民俗資料...

展覧会・文化財を見てきました(2011/08/21)

和歌山県立自然博物館・特別展 うなQ-ウナギの不思議-(7月20日~8月31日) ウナギの生態についての最新の研究成果と、ウナギと人との関わりを展示。ウナギの幼生、近代期に作成されたオオウナギの剥製、ウナギを描いた絵馬、ラズウェル細木の漫画『う』の複製原稿まで、バラエティーに富む内容。図録あり(300円)。当方も、白浜町のオオウナギ観音についてのコラムで協力してます。海南市立下津歴史民俗資料館・もう一度見...

展覧会・文化財を見てきました(2011/08/16、多武峰、吉野)

実家のお寺で明日の法要の準備。途中大雨ふって、空気が湿る。談山神社 法要準備が昼で終わったので談山神社へ。社殿の地下に、第二次世界大戦中にもうけられた防空壕内から出土した仮殿を公開中。実際に神像(現在は新廟拝所で公開)が一時期遷座されていた。御神体をいかに守ろうとしたかを伝える貴重な痕跡。出土後、木枠に取り付けられて公開されているが、土中していただけに、状態はかなり脆弱な感じ。ココロを伝えるために...

展覧会・文化財を見てきました(2011/08/15、葛城山麓)

葛城市歴史博物館・企画展 重要文化財 当麻寺縁起絵巻-上巻-(7月16日~8月15日) 最終日に滑り込む。享禄4年(1531)に制作された当麻寺縁起(重文)3巻のうち上巻を展観。土佐光茂の絵、青蓮院尊鎮親王・梶井入道彦胤親王の詞書。見返しに芝琳賢の来迎図があるが、巻き替えで絵巻後半が展示中のため見られず。役行者の霊験譚が大きく取り上げられ、本縁起成立期における修験の勢力の大きさを物語る。古代寺院としての当...

展覧会・文化財を見てきました(2011年8月7日、名古屋市博)

名古屋市博物館・特別展 仁王像修復記念 甚目寺観音展 (7月16日~8月28日) 仁王像修理を機として、本寺と塔頭の寺宝を中心に、甚目寺の歴史的展開と文化の諸相を総合的に展示する。 仁王像は像高約350㎝の巨像で、修理に際して発見された像内銘から、慶長2年(1697)に福島正則によって奉納されたこと、制作に当たったのは大大工西村又蔵・吉田彦宗、小工吉蔵・市蔵であることが判明。一見鎌倉時代風が濃厚な本像である...

展覧会・文化財を見てきました(2011/08/01)

観心寺 特段用事のない午後。論文に向き合いたいが、子がいるとそうもいかず、とりあえず車に乗って走り出す。すると午前中にスイミングスクールに行った子らが昼寝に突入。それならばと、河内長野市の観心寺へ。霊宝館を独り占めして、9~12世紀の平安時代彫刻の数々を堪能。目前の論文で苦しんでいる10世紀と11世紀の狭間の年代観に答えを出すために、眼を平安時代彫刻にならす。とはいえ、観心寺の仏像群の年代比定も一筋縄で...

「絵入り本国際集会 2011.8」講演会のお知らせ

次の講演会情報を頂きましたので、ご紹介します。絵入り本 国際集会 2011.8 講演会日 時:2011年8月26日(金) 13:30-16:30会 場:明星大学日野校(28号館2階アカデミックホール)    東京都日野市程久保2-1-1 042-591-5111(代表)交 通:中央線立川駅から多摩モノレール「中央大学・明星大学」駅下車直結エスカレーター上る参加費:無料連絡先:絵入り本国際集会    〒108-8345東京都港区三田2-15-45  Tel03-54...

読書記録(2011年7月分)

備忘のための読書記録、2011年7月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。 井上寛司『「神道」の虚像と実像』(講談社、2011年6月) 「今日の日本を特徴づける、国民の圧倒的多数が「無宗教」を唱える「融通無碍な多神教」という特異な宗教の基本骨格は、直接的には、この強権的な「国家神道」の成立によってもたらされたものだったのである」(192ページ)。高橋源一郎・内田樹選『嘘みたいな本当の話-[日本版]ナショナル・...

Appendix

プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

月別アーカイブ

ブログ内検索