8月30日根津美術館 曼荼羅展-宇宙は神仏で充満する!- (7月27日~9月1日) 所蔵資料のなかから、両界曼荼羅・別尊曼荼羅・浄土曼荼羅・垂迹曼荼羅などをチョイスして展示。金剛界八十一尊曼荼羅(重文)の豊かな彩色と、大日金輪・如意輪観音像厨子、日吉山王本地仏曼荼羅厨子といった特殊な資料を堪能。また、画面中央に参詣道が一筋、光るように伸びる春日宮曼荼羅(重美)の構図の象徴性に、改めて気づく。熊野本地仏...
8月29日東京国立博物館 特別展 和様の書(7月13日~9月8日) 唐様に対する「和様」の書について、ことに仮名書きの成立と展開を主軸にしながら、多数の重要作例を集約して提示。冒頭、「書の鑑賞」の章を設けて導入とし展示の意図を示す手法はよく練られている。次々に現れる三跡の真筆を鑑賞しながら、これらが重宝として選択的に残されてきた書の受容史(「三筆」・「三跡」という枠組み設定も含め)について思いを至す。...
8月17日太子町立竹内街道歴史資料館 常設展で、当麻寺の前身寺院と当麻寺縁起に語られる、萬法蔵院伝来の毘沙門天立像を拝観。像高1mほどの、堅実な出来映えを示す12世紀後期の作例。蓋に萬法蔵院と陽鋳した鉄茶釜も展示。当地は、二上山をはさんだ、当麻寺の反対側。ほかに西国三十三所の巡礼者に関わる資料として、三十三所観音を納めた笈や、長谷寺僧法住(のち根来寺学頭)が着讃した花山法皇と徳道上人像もあり。大阪府立...
8月16日奈良文化財研究所飛鳥資料館 企画展 飛鳥・藤原京を考古科学する(8月1日~9月1日) 奈文研がこれまでに行ってきた、自然科学や理化学的手法、保存科学を活用した調査事例を、さまざまな機材や遺物から紹介する。考古科学という言葉にあまり耳馴染みがなかったが、「考古学・歴史学・建築史学・庭園史学・を基盤とし、遺跡・遺物を研究対象に、年代・気象・環境・材質・技法・生産地・遺跡探査・保存修復などに関す...
8月12日福井県立歴史博物館 特別展 ふくいの面とまつり(7月19日~9月1日) 福井県内に伝わる中世~近世の仮面を、仮面芸能・祭りとともに多数紹介する。 須波阿須疑神社の少し歳を重ねた表情の女面(室町時代)は、目と目がやや離れて茫洋とした中世の女面らしい表情であるが、面裏の処理は整っていて、近世の能面につながるもの。同社の若い女(室町時代)は、くっきりとした二重の目、笑みを浮かべた口もとなどその華や...
8月1日京都国立博物館 特別展観「遊び」 (7月13日~8月25日) 京博の所蔵品・寄託品を活用するため、「遊び」をキーワードにゆるく9章のまとまりをつくって展観。かつての京博新館であまり公開の機会がなかったものや、新規収蔵資料など、京博コレクションの奥行きを垣間見る。長沢芦雪の群猿・唐子図屏風や、人物がみんな髪が乱れまくっている花下遊楽図屏風、リアルな虫と葉を表現した銅甲虫鎮子・銅葉形皿、初代清水隆...