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福井県立歴史博物館「白山曼荼羅」、福井県立若狭歴史博物館「新八幡・絵巻の世界」鑑賞記

福井県立歴史博物館 特別展 白山曼荼羅-描かれた神々と白山信仰-(10月25日~11月24日) 霊峰白山を核とする信仰の諸相を仏像・仏画から紹介するとともに、泰澄伝承と観音信仰にも目配りして、越前地域の信仰史の重層性を示す。鯖江市・春日神社の十一面観音立像は、等身大の、古様を残した10世紀彫像。坂井市・豊原家所蔵の薬師如来坐像は白山信仰の拠点の一つ豊原寺講堂の元本尊像。量感を残した10末~11c初の作例。ほか、...

MIHO MUSEUM「獅子と狛犬-神獣が来たはるかな道-」鑑賞記

MIHO MUSEUM 特別展 獅子と狛犬-神獣が来たはるかな道-(9月2日~12月14日) ギリシャからオリエントへ展開した獅子表象の諸相を資料でたどり、日本の獅子・狛犬のルーツを探る。獅子が力の象徴(狩るもの/狩られるもの)であって守護獣としての役割が充てられたこと、狛犬は角のある聖獣グリフィンがルーツであるとする。展示替えで一度には見られないが、手向山八幡宮狛犬、御調八幡宮狛犬、丹生都比売神社狛犬、法隆寺獅...

京博「京へのいざない」、大津歴博「三井寺 仏像の美」、三井寺秘仏御開帳鑑賞記

京都国立博物館 平成知新館オープン記念展 京へのいざない(9月13日~11月16日) 新館開館記念展に、ようやく滑り込む。彫刻室の広さに驚く(ライティングと照度確保には苦労しそう)。館蔵品、寄託品の名宝が分野別の各部屋にずらりと並んでいるようすは、なぜだか旧館の展示室を経巡った記憶ともリンクして、京博が帰ってきたなという感慨を抱く。特別展「修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺」は入場3時間待ちだったのであ...

東京国立博物館「日本国宝展」、サントリー美術館「高野山の名宝」鑑賞記

東京国立博物館 日本国宝展(10月15日~12月7日) 国宝を集め、その美術的・学術的価値の高さを提示する国宝展。昭和35年、平成2年、平成12年に引き続いて4回目。重要資料は列記しきれないが、元興寺極楽坊五重小塔を運べたり、正倉院御物を特別展示できるのはさすが国立館で、毎回のチャレンジングな姿勢に感心する。絵画資料はごく近距離で鑑賞できるケースに入れられて細部まで確認できるのは、鑑賞者の便を図る姿勢に溢れ...

徳島県立博物館・香川県立ミュージアム「四国へんろ展」、瀬戸内海歴史民俗資料館「巡る人々、巡る信仰」鑑賞記

徳島県立博物館 四国霊場開創1200年記念 空海の足音 四国へんろ展 徳島編(10月25日~11月30日) 四国4県でそれぞれ独自のラインナップで開催する四国へんろ展の、徳島編。14世紀末ごろ造像の神山町・焼山寺弘法大師坐像は表情に威厳のある等身の作例(応永7年の彩色銘あり)。近時重文指定された鳴門市・東林院弥勒菩薩坐像は、両手の掌を前に向ける弥勒の経軌に則った手勢の作例で、平安時代後期の洗練された作風を示す。...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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