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岡山県立博物館「カミとほとけの姿」、岡山県立美術館「文人として生きる-浦上玉堂・春琴・秋琴父子の芸術-」鑑賞記

9月24日岡山県立博物館 特別展 カミとほとけの姿-岡山の信仰文化とその背景-(9月9日~10月16日) 信仰の所産としてのカミ・ほとけのかたちの様々を、岡山県内の仏像・神像・仏画を集めて提示。展示の核となる勇山寺不動明王二童子像は、中尊の像高183.5㎝を計る巨大な10世紀の作例。中尊はケヤキの大木から頭体幹部を彫出し、手首まで一材製とする屈臂する両腕も木口面を体部材と合わせ、像全体があたかも一本の木のよう...

和泉市いずみの国歴史館「和泉市の至寶-集結!いずみの国の指定文化財-」鑑賞記

9月18日和泉市いずみの国歴史館 特別展 和泉市の至寶-集結!いずみの国の指定文化財-(8月28日~10月2日) 市制施行60周年・市文化財保護条例施行20周年として、市域に所在する国・府・市の指定文化財を集める。観福寺弥勒菩薩坐像は後補部材が多く(鎌倉時代に大修理されたか)当初部分は頭体の根幹部のみだが、乾漆を併用すること、耳の形状など、随所に古様をみせる。展示では奈良時代とするが、平安初期まで幅を見たい...

三井記念美術館「松島瑞巌寺と伊達政宗」・東博「平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」鑑賞記

9月16日三井記念美術館 特別展 松島瑞巌寺と伊達政宗(9月10日~11月13日) 瑞巌寺本堂修理完成・伊達政宗生誕450年を記念し、瑞巌寺の歴史と、その外護者である伊達政宗を紹介。東日本大震災復興祈念として五大堂本尊の秘仏五大明王像(重文)が出開帳。平安時代中期(展示では10c後半と評価)に遡る五尊が完存する稀少事例。列弁の付く胸飾や腕釧は曼荼羅図像を元にするとみられるが、他の飾りがなくシンプルで、また不動明...

高野山霊宝館「第37回高野山大宝蔵展 高野山の名宝」鑑賞記

高野山霊宝館 第37回高野山大宝蔵展 高野山の名宝(前期:7月9日~8月21日 後期:8月23日~10月3日) 恒例の大宝蔵展。前期展示の応徳涅槃図には間に合わなかったが、後期展示も絵画の優品多数。重文作品では、金剛峯寺弘法大師・丹生高野両明神像(問答講本尊)、遍照光院一字金輪曼荼羅図、光台院毘沙門天像、正智院八字文殊曼荼羅図。金剛峯寺釈迦誕生図も未指定なのが不思議な鎌倉時代の優品。西門院仏涅槃図は花の咲い...

京都国立博物館「丹後の仏教美術」鑑賞記

京都国立博物館 特集陳列 丹後の仏教美術(7月26日~9月11日) 京丹後市・宮津市の文化財を中心に、丹後地域の仏教美術の一端を紹介。展示の核は縁城寺秘仏本尊千手観音立像の出開帳。10世紀後半のほぼ等身像で、随所に古様を残す平安中期の作例。頭上面を表さずに宝冠を被る特殊な姿。同寺の大日如来坐像は鎌倉時代後期の作例で、未出陳ながら台座・光背も当初のものが残る。同じく阿弥陀如来立像は像高35.4㎝、雲上に乗る来...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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