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奈良国立博物館「香薬師像仏手」「新たに修理された文化財」「おん祭と春日信仰の美術」鑑賞記

奈良国立博物館 特別陳列 おん祭と春日信仰の美術-特集 奈良奉行所のかかわり-(12月10日~1月15日) 恒例おん祭展。今回は近世のおん祭催行を支えた奈良奉行所との関わりについて注目する。そしてこれも恒例、春日曼荼羅の諸本をずらり。展示番号34番の春日宮曼荼羅(個人蔵)は小幅で褪色があり展示室では埋没するも、生き生きとした筆致(図録には近赤外線写真あり)で景観を描き、立ち姿の本地仏を配した鎌倉時代後期の...

目黒区美術館「色の博物誌」鑑賞記

12月16日目黒区美術館 色の博物誌-江戸の色材を視る・読む-(10月22日~12月18日) 同館が継続して取り組んできた「色の博物誌」展の集大成。江戸時代の国絵図・浮世絵を素材として、そこで用いられる顔料・染料など色材の種類や特性、効果を分析する。国絵図展示は自然科学手法による色材分析とその復元制作をめぐる科研(「地図資料学の構築」研究代表杉本史子)の成果を共有化するもの。浮世絵は作家立原位貫による当初色材...

堺市博物館「妙國寺の歴史と名宝を訪ねて」、そして檀像・観音菩薩立像

12月11日堺市博物館 企画展 妙國寺の歴史と名宝を訪ねて-堺の寺町再発見-(11月1日~12月11日) 戦国武将三好実休が建立した妙國寺所蔵資料を展示。日蓮筆曼荼羅本尊は文永12年(1275)、弘安3年(1280、四条金吾日頼あて)、弘安5年(1282、藤三郎日金あて)の三幅が伝来。開山日珖筆の『己行記』とその紙背文書、三好実休像、永禄5年(1562)三好義長書状、天正20年(1592)豊臣秀吉朱印状など、戦国時代の堺の歴史をう...

東京国立博物館「小林斗アン 篆刻の軌跡」「平安の秘仏」鑑賞記

 12月9日、東京文化財研究所で第11回無形民俗文化財研究協議会に登壇。当方は「文化遺産の複製と信仰環境の維持-防犯対策の事例から-」と題して報告。いろいろご質問もあり、文化財盗難問題とそれへの対応について情報を共有化してもらうよい機会をいただく。終了後、翌日早朝から調査があるため懇親会を失礼して帰宅の途につくも、せっかくなのでとなりの東博の夜間開館に滑り込む。東京国立博物館 特集 生誕百年記念 小林...

和歌山大学紀州経済史文化史研究所「道成寺の縁起 伝承と実像」鑑賞記

和歌山大学紀州経済史文化史研究所 特別展 道成寺の縁起 伝承と実像(11月8日~12月16日) 和歌山大学が実施している道成寺の古文書・典籍調査の成果に基づき、道成寺縁起と芸能における道成寺物の広がりと、もう一つの道成寺(建立)縁起である髪長姫(宮子姫)の縁起の成立と展開、そして江戸時代の出開帳の諸相を明らかにして、新たな道成寺史叙述を試みる。文武天皇・紀道明・九海士権現像、紀州道成寺御建立略縁起、道成...

泉屋博古館「高麗仏画」、八幡市立松花堂美術館「石清水八幡宮をめぐる8つのエピソード」鑑賞記

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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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