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大田庄歴史館企画展示「せらの仏教美術」鑑賞記

大田庄歴史館 企画展示 せらの仏教美術-仏像・仏画・経典・版木・梵音具を中心として- (4月8日~7月18日) 広島県・世羅町の今高野山龍華寺と鎮守丹生神社を参拝してから、参道にある高野山領大田荘をテーマとする資料館訪問。世羅町内の寺院伝来資料を集めて展示。企画展示室では永寿寺の南北朝時代の大般若経や、珍しい塑像の福田寺阿弥陀如来坐像(室町~江戸時代)のほか、近世の仏像・仏画・梵音具を紹介。常設展示室...

三次もののけミュージアム「妖怪のかたち2 あつめて・くらべて・かんがえる」鑑賞記

三次もののけミュージアム 企画展 妖怪のかたち2 あつめて・くらべて・かんがえる(3月10日~6月7日) 同館所蔵の湯本豪一妖怪コレクションを活用して、妖怪の形がどのようにイメージされ表現されたのかを錦絵や典籍類などから丁寧に考証。冒頭に合計136体に及ぶ妖怪坐像・妖怪立像を並べる圧巻の展示空間を構築。坐像・立像のそれぞれで面貌部をさまざまな図像に基づき大きさも変化させて表現する一方で、体部は全く画一的に...

中之島香雪美術館「来迎 たいせつな人との別れのため」鑑賞記

5月17日中之島香雪美術館 企画展 来迎 たいせつな人との別れのために (4月9日~5月22日) 学外実習で展示観賞。現前する仏の救済が自らに及ぶことを確信させる来迎の表象を、館蔵絵画資料を核に重要資料を集めて紹介。斜め構図で阿弥陀が坐るタイプの阿弥陀来迎図、阿弥陀立像を聖衆がぐるりと囲む円陣来迎図、複数幅で群像の臨場感を強調する来迎図、観音や地蔵の来迎図など来迎表現の多様さを一望できるよい機会。正覚寺阿...

鳥取県立博物館「三蔵法師が伝えたもの-奈良・薬師寺の名品と鳥取・但馬のほとけさま」鑑賞記

5月15日鳥取県立博物館 企画展 三蔵法師が伝えたもの-奈良・薬師寺の名品と鳥取・但馬のほとけさま-(4月9日~5月15日) 同館開館50周年と薬師寺玄奘三蔵院伽藍30周年の記念展。薬師寺の寺宝とともに、鳥取県の仏像や仏画を集約。薬師寺から慈恩大師像(国宝)、十一面観音立像(重文)、東塔塑像残欠・木彫像(重文)、薬師寺縁起絵巻など多数出陳して寺史・法相宗史を紹介する1章では薬師寺僧玄賓ゆかりの伯耆国阿弥陀寺後...

なら歴史芸術文化村「観音のいます地−三輪と初瀬−」鑑賞記

5月13日なら歴史芸術文化村 企画展 観音のいます地−三輪と初瀬−(4月29日~6月19日) 開村記念展示に引き続き桜井・天理の文化財をクローズアップ。三輪と初瀬、それぞれを観音というタームでつなげ、展示室に9体の十一面観音像を林立させる。桜井市三輪・平等寺の秘仏本尊十一面観音立像は広葉樹の一木より大略を彫出した11世紀の作例、桜井市狛・長福寺十一面観音立像は狛寺伝来資料とみられる12世紀の作例、桜井市白木・安楽...

大和文華館「泰西王侯騎馬図屏風と松浦屏風-越境する美術-」鑑賞記

5月10日大和文華館 特別企画展 泰西王侯騎馬図屏風と松浦屏風-越境する美術-(4月8日~5月15日) 学外実習で展覧会観賞。前近代の日本美術における洋風画に着目して資料を集める。戦国期のキリシタン絵師による泰西王侯騎馬図屏風(重文・サントリー美術館)、婦女弾琴図や、江戸時代前期の南蛮屏風、南蛮風モチーフを含む松浦屏風(国宝)、江戸時代後期の小野田直武筆江の島図、司馬江漢筆海浜漁夫図、亜欧堂田善筆駿河湾富...

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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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