「浄土宗の影響下に制作された安阿弥様阿弥陀如来立像として、常福寺像はその一例に加えることをここで提唱する…移入の可能性を重視するあまり、試行的解釈すら抑制することになれば、たとえば自治体史編纂や歴史系博物館活動の一環としてなされる仏像調査など、その目的において少なからぬ部分が意味を失うことになるのではないか。」(杉崎2007-1、80-81頁)
「海住山寺に移住した解脱房貞慶の鼓吹した観音信仰の影響下に、補陀落山浄土の十一面観音として坐像形式に造立された可能性を論じた。これにより制作年代は貞慶移住の一二〇八年以降となり、降っても貞慶を嗣いだ覚真の在世時までには造立された」(杉崎2007-2、45頁)
1 杉崎貴英「砺波市常福寺阿弥陀如来立像の造立背景に関する一考察―安阿弥様・浄土宗・越中国百万遍勤修人名・徳大寺家領般若野荘―」(『日本宗教文化史研究』第11巻第2号(通巻22号)、日本宗教文化史学会、2007年11月)
2 杉崎貴英「木津川市現光寺十一面観音坐像小考―海住山寺・解脱房貞慶・補陀落山浄土信仰・慈心房覚真―」(『文化史学』第63号、文化史学会(同志社大学)、2007年11月)
ありがとうございました。1で、口頭発表による拙論をご評価いただき、恐縮です。ほんまにすいません。重ねてお礼申し上げます。発表内容を早く文章にできるよう精進します。
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