滋賀県立琵琶湖文化館は、平成19年12月6日の県議会で教育長が「琵琶湖文化館は平成20年3月31日をもって公開中止(休館)」という方針を表明しました。膨大な国宝・重文等文化財が収蔵され、歴代の学芸員がさまざまな切り口で近江国の芸術文化を紹介し、滋賀県の文化財保護施策の一翼を最前線で支えてきた施設が、存続の危機となっています。正式決定は2月議会となるようです。
こういった状況の中、琵琶湖文化館の活動の意義を振り返り、施設が果たしてきた社会的役割を共通の認識とするべく、琵琶湖文化館友の会主催のシンポジウムが、1月18日に行われます。詳細を琵琶湖博物館ウェブサイトから転載しますが、詳しくは元サイトをご確認下さい。
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滋賀県立琵琶湖文化館ウェブサイト
琵琶湖文化館友の会シンポジウム
「未来へつなぐ滋賀の文化財?琵琶湖文化館とともに?」
1.趣 旨
琵琶湖文化館友の会は、近江の歴史・文化を愛する同好の士の集まりであり、滋賀県立琵琶湖文化館をサポートし、また琵琶湖文化館から多くを学びながら自己研鑽につとめ、会員相互の親睦を図ってきました。
さて、滋賀県では平成20年度以降における県予算の大幅な削減が伝えられており、琵琶湖文化館は休館へとのマスコミ報道等があり、大変驚いております。琵琶湖文化館が昭和36年(1961)に開館以来、近江の貴重な文化財を展示・保存・公開してきた実績は、他館とは比べようがありません。我々には先人から継承してきた貴重な文化財を次代へと伝える義務があり、琵琶湖文化館が県民とともにその責務を担ってきたことは明らかです。
琵琶湖文化館存続が危ぶまれているこの時に、あらためて琵琶湖文化館が滋賀県の文化財保護に果たしてきた役割を見つめ直す必要があるのではないでしょうか。さらに、貴重な文化財を未来へ伝えていくために今を生きる我々ができることなどについて会員をはじめ、県内外の皆さんと一緒に考えたいと思います。
2.日 時 平成20年1月18日(金) コラボしが21 3階 中会議室1
滋賀県大津市打出浜2?1 tel 077-511-1400
3.内 容
13:30 あいさつ
第1部 基調講演
「滋賀県の文化財保護と琵琶湖文化館」
琵琶湖文化館友の会会長・彦根城博物館館長 石丸 正運氏
14:15 第2部 シンポジウム
「未来へつなぐ滋賀の文化財?琵琶湖文化館とともに?」
パネラー
元大谷大学教授(資料寄贈者) 高橋 正隆 氏
文化庁文化財部美術学芸課文化財調査官 奥 健夫 氏
就実大学教授 土井 通弘 氏
滋賀県立琵琶湖文化館館長 宮本 忠雄 氏
琵琶湖文化館友の会会長・彦根城博物館館長 石丸 正運 氏
コーディネーター
滋賀県立琵琶湖文化館学芸員 井上ひろ美 氏
15:45 意見交換
16:00 閉会
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開設以来、週一度のペースで拝読させていただいてます。
また掲載されているデータが精確かつ便利で、旅行準備や図録の取り寄せの際にも
しばしば利用させていただいています。お世話になりっ放しです。
さて琵琶湖文化館休館の報、こちらではじめて知りました。
もちろんリンクされました文化館ウェブサイトも拝見しました。
あまりに急なことなので、今は何にも申し様がありません。
昨年、企画展開催中の平日に伺いましたが、学生とおぼしき小さなグループや親子連れなど
来館者が意外と多く、小さいながらも活力がある博物館だと思っていたのですが。
少しでも事態が好転することを願うばかりです。