観仏三昧的生活のこぼれ話とミュージアムや文化財に関するトピックス。
根立研介「日本の肖像彫刻と遺骨崇拝」(『死生学研究』11、2009年3月)「遺骨は像主の本源を表すものであるという中国大陸に発生した思想は、日本の肖像彫刻の造像や肖像彫刻の安置法といったものに影響を明らかに与えたことは確かである。遺骨は、肖像の真容性を保証するもっとも重要な遺物の一つといえる。」(根立2009、367頁)
根立研介「院政期の一日造立仏をめぐって」(平成17?20年度科学研究費補助金(基盤研究(B))「前近代における「つかのまの展示」」研究成果報告書(研究代表者中村俊春)所収「この時期最大の仏像の受容者であった院を中心とする権門貴族が仏像に求めたのは、造形の問題ばかりではなかったはずである。むしろ、仏像本来の機能のことからすれば、仏像の聖性の問題にかなりの関心があったと見られる。」(根立2009、44頁)
Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。
コメントの投稿