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玉稿頂戴しました(2009年6月12日)


「太子と大師を併画する作例の個々の羅漢は、金大受筆本を直接採り入れたのではなく、前章で述べた十六羅漢図と同様、金大受筆本を中心にしつつ様々な羅漢の図像を摂取した「日本化」した羅漢を組み合わせている。そして大師と太子を加えることでさらに「日本化した」羅漢図として成立し、相互に影響を及ぼしつつ展開していったと見なすことができよう」(石川2009、78-79頁)

石川知彦「羅漢図の変容」(『日本と≪宋元≫の邂逅―中世に押し寄せた新潮流』、勉誠出版、2009年5月)

「(前略)再び歴博の地蔵像の前に立ち戻れば、その歴史的な背景、というより、この仏像をめぐる人々の思いや動きをより深く想像できる。この地蔵像は、幅広い階層からなる都市住民の信仰を集めた中御門逆修という恒例行事において、「地蔵迎」なる芸能的な仏事の核となる造形であった。」(藤原2009、178頁)

藤原重雄「都市の信仰―像内納入品にみる奈良の年中行事―」(高橋慎一郎・千葉敏之編『中世の都市―史料の魅力、日本とヨーロッパ―』(東京大学出版会、2009年5月)

「このように平安時代の僧形八幡神像の遺品をみてくると、八幡神像が独尊の場合の形態と三尊像の場合の形態との別があるとすればまず左右の手勢の違いと相貌の違い(三尊像の場合は壮年相、独尊像の場合は老年相)ということができないであろうか。」(長坂2009、5頁)

長坂一郎「調査の成果と課題」(『身体儀礼としての神仏習合像の基礎的研究』、研究代表者:長坂一郎、平成17?20年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究報告書、2009年3月)
東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター編集発行『山形市仏像詳細調査報告書(追補版)』(2009年3月)
東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター編集発行『金峰山信仰関連社寺 文化財調査報告書』(2009年3月)

「「庭を展覧会にしてみる、きっとステキなことに違いない…」ちょうど十年前、広島県立美術館に勤務し始めた頃、ぼんやりそんな思いを抱いたことを覚えている。」(知念2009、176頁)

知念理「作展記」(広島県立美術館編『知られざるサムライ・アート 大名庭園展』、広島県立美術館、2009年4月)
最新の研究成果をご恵投いただき、まことにありがとうございます。知の地平は広いです。

観仏三昧 仏像と文化財の情報ページ
-全国の展覧会や仏像の公開情報が満載!-


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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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