「…遷宮によってスタートした新しい秩序、そして新しい時間の始まりを象徴する代始の正検注、すなわち大検注だったのである。そしてその背後では、日前宮社家組織による一円神領支配の進行、それと全く同一過程の社家組織内の権力再編が強行的に推進されたのだった。国造紀淑文による永仁の遷宮は、祖父宣親・父淑文が西大寺律宗・法燈派禅宗など社家内勢力の主導性のもとで実施してきた権力再編の総決算だったのである」(海津2007-2、142-143頁)
1、海津一朗「書評 櫻井彦著『悪党と地域社会の研究』」(『歴史評論』686、2007年5月)
2、海津一朗「中世日前宮の成立と民衆運動」(木村茂光編『日本中世の権力と地域社会』、吉川弘文館、2007年8月)
3、海津一朗「神護寺領カセ田荘の開発と文覚井をめぐる論争について」(『歴史評論』687、2007年6月)<カセは、木偏に「上」「下」>
4、海津一朗「最初の惣国一揆」(佐藤和彦編『中世の内乱と社会』、東京堂出版、2007年5月)
5、海津一朗「「民衆の城」の社会史」(阿部猛編『中世の支配と民衆』、同成社、2007年10月)
氏の2007年論文集「紀州惣国の民衆運動」を恵贈いただきました。蒙古襲来期のダイナミックな地域権力・国家権力の動きを意識しつつ、宗教芸術に対峙したいと思う今日この頃。
→
観仏三昧―仏像と文化財の情報ページ―
スポンサーサイト
- http://kanbutuzanmai.blog66.fc2.com/tb.php/23-11dbc24d
トラックバック
コメントの投稿