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展覧会・文化財を見てきました(2009年9月26日)

大阪市立美術館
特別展 道教の美術
(9月15日?10月25日)
 道教とは何かを概観する初めての展示。多種多様な資料群は、あれも道教、これも道教と、その広がりの大きさを提示する。日本における諸宗教や文化には汎東アジア文化として道教の要素が多く取り込まれている。にもかかわらず、日本の道教を見渡す機会が少なかっただけに画期的。新たな認識・思考の枠組みを広く提示するという点に本展の意義はあり、人文科学系学問の存在意義でもある。興行的な大成功は計画段階からおそらく見込んでいないと思うが、博物館・美術館・新聞社からなる主催者の心意気を買いたい。個人的な興味からは、萬福寺華光菩薩倚坐像ほかの黄檗彫刻をじっくり鑑賞。よく運んできていただけた・・。図録あり(408頁、2500円)。
 なお、やはり道教からの影響を受けている修験道も、日本文化を考える上での重要なキーワードながら、なかなか理解されにくい。和歌山県立博物館で開催中の「熊野三山の至宝展」は熊野修験をキーワードとして展示構成していますので、道教展と併せてご観覧下さい。

大阪歴史博物館
第62回式年遷宮記年 特別展 伊勢神宮と神々の美術
(9月19日?11月9日)
 東京国立博物館から巡回。遷宮記念で、古神宝・神宝が展示のメイン。子どもに伊勢参詣曼荼羅の絵解きをしてから、神像をじっくり。松尾大社の男神像、奈多宮の八幡神像、石清水八幡宮の神像など、ちょうどいろいろ考えていた像ばかりで、ありがたい。伊豆山神社の男神像も久しぶりに鑑賞。伊勢神宮展で神像展示をできるようになったという事実は、これからの神像研究の上で大きな光明だと思う(もちろん心理的なハードルはまだまだ高いが)。伊勢神宮とは何かという、その歴史的位置づけを明確にする部分も欲しかったところだが、それこそ「神話」を揺るがす点で、心理的なハードルが高いのかも。図録あり(228頁、2100円)。

世界遺産登録5周年記念特別展「熊野三山の至宝―熊野信仰の祈りのかたち―」

観仏三昧 仏像と文化財の情報ページ
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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