観仏三昧的生活のこぼれ話とミュージアムや文化財に関するトピックス。
?杉崎貴英「日本中世における冥府彫像とその場をめぐる序論的覚書(上)」(『京都造形藝術大学紀要[GENESIS]』13、2009・10)現在の正法寺像に比定される、石清水八幡宮検校祐清造立の千仏光背を伴う丈六阿弥陀像の供養が、建暦二年三月三日に行われ、解脱房貞慶が供養導師をつとめたというエピソードには、史実の反映を認めてよいと考えられる。(中略)祐清と貞慶との間をとりもったのは、阿弥陀像の制作工房を率いる立場にあった仏師快慶であった可能性が考慮されてよい。小論が首肯されるならば、正法寺像の制作年代は、従来の理解より僅かに遡って特定される。(杉崎2009-2、204頁)
Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。
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