抱えていた締め切りぎりぎりの論文は難産の末、奇跡的な史料のつながり方をして目処がつく。気持ちの切り替えにと、早朝和歌山を出発して尾道へ車を走らせる。
尾道市立美術館尾道佛教会創立130周年記念 尾道佛教美術の世界
(12月5日?1月31日)
尾道市立美術館は尾道市を一望する千光寺公園に建つ。尾道市内の寺院に伝わる文化財を集める(34件)。時宗祖師像の優品である西寺一鎮上人坐像(南北朝時代、県指定)、常称寺真教上人坐像(南北朝時代、県指定)、下部に高野山の景観が描き込まれる西国寺弘法大師像(鎌倉時代、県指定)、光福寺春日大明神立像(市指定)をじっくり鑑賞。光福寺春日大明神立像は、等身大に少し小さい衣冠束帯(ただし袴は膝で絞る)の姿で、随身像のようである。後補彩色に覆われていて市指定の際は室町時代とされているが、もっと遡るかもしれない。気になる一躯。図録なし。鑑賞後、子を連れて公園の展望台から美術館をパチリ。雄大。
西寺 一鎮上人坐像を鑑賞したので、西寺だけは見ておこうと立ち寄る。最古の時宗建築である本堂(重文、鎌倉時代)内にも入って拝観。一遍上人立像あるも、厨子内で余り見えない。一鎮像は普段は本堂内で拝観できる模様。
耕三寺博物館冬季常設展2009
(11月28日?3月14日)
尾道はあっちもこっちもいきたいところがあるが、日帰りなので厳選して、合併して尾道市になった旧瀬戸田町(生口島)の耕三寺へ10年ぶりぐらいで立ち寄る。パラダイスのような堂舎群を巡り、本堂脇の興福寺伝来の丈六阿弥陀如来坐像(平安時代、重文)など拝観。子は境内各地に設置されたスタンプラリーに夢中。金剛館では伊勢神宮寺伝来の釈迦如来立像(平安初、重文)、新薬師寺本尊の模刻である銅造薬師如来坐像(鎌倉時代、重文)、快慶作宝冠阿弥陀如来坐像(鎌倉時代、重文)、高野山伝来の浄土曼陀羅刻出龕(平安時代、重文)など鑑賞。仏教工芸の資料もいいものがでている。眼福。図録なし。早めに和歌山へ向けて出立し、SAで楽しく休憩しながら5時間かけて帰宅。
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