FC2ブログ

Entries

展覧会・文化財を見てきました(2010年8月28日・29日)

(8月28日)
海の見える杜美術館
・海の見える杜美術館至宝展 The Story―偉才のコレクター梅本禮暉誉の軌跡― Vol.3華麗なる書と厳かな古画の世界
(7月4日?8月29日)
 コレクションを4期に分けて公開中。お目当ては那智参詣曼荼羅の異本。縦長の構図で、絹本に描かれる(研究史上では王舎城美術館本とされるもの)。絹本であるところに、異本成立の鍵があるのだろう。那智滝と川を縦長に配置することで画面の安定を図る。もう一幅、新出の那智参詣曼荼羅も展示(2曲1隻の屏風仕立)。図録あり(256頁、3200円)。

(8月29日)
小城市立歴史資料館
・小城の仏像
(7月24日?9月19日)
 背振山系の西端、天山に鎮座する天山宮のうち、晴気天山社の日光菩薩・月光菩薩(平安時代)、狛犬(鎌倉時代)、女神坐像(室町時代)ほかを展示。平安時代後期の作風を示す日光菩薩・月光菩薩立像の各背面には仁治3年(1242)の修理銘あり。頭体と腕部も含んで前後二材を矧ぎ、頭部を着衣との境で、腕部は前面部のみ割りはぐ特殊な構造。厚みが薄く、前後二材にする必要性が不明で、結果両像ともに薄い後頭部材と腕部前面材(各一手)を欠失する。造像時期から間をおかない修理も、こうした構造によるものか。上記構造に特別な意味をみいだせるかどうか、悩むも、答え出ず。図録なし。

九州国立博物館
・九州国立博物館開館5周年記念特別展 馬―アジアを駆けた二千年
(7月13日?9月5日)
 馬の文化史を展示するが、古墳時代の馬具の優品を集めることに主眼があったもよう。図録あり(200頁、1500円)。

・九州国立博物館開館5周年・滋賀県立琵琶湖文化館開館50周年記念 湖の国の名宝―最澄がつないだ近江と太宰府―
(6月11日?9月5日)
 滋賀県立琵琶湖文化館の寄託品・館蔵品の優品を展示。文化館休館後の、コレクションの有効活用とアピールという点で、有意義な機会。嘉田由紀子滋賀県知事が講演会・ギャラリートークを行っているが(8月21日)、内容は把握していないものの政治家のこうした活動が伝えるメッセージは、文化館にとってわずかでも光明がありそうだという期待を持たせる。図録掲載の「50年の足跡」も先の休館問題は抑制した筆致で括り好感。図録あり(160頁、1680円)。金勝寺僧形八幡神坐像は、形式の類似例がなく、八幡神像かどうか要検討。 
 

観仏三昧 仏像と文化財の情報ページ
-全国の展覧会や仏像の公開情報が満載!-



スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://kanbutuzanmai.blog66.fc2.com/tb.php/371-b330a100

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

最近の記事

月別アーカイブ

ブログ内検索