観仏三昧的生活のこぼれ話とミュージアムや文化財に関するトピックス。
1、河内将芳「室町期祇園会と公武政権―見物をめぐって―」(『史学雑誌』119編6号、2010・6)それはすなわち、室町期祇園会が、これまで考えられてきたように室町殿とのあいだだけで関係をもっていたのではなく、内裏や仙洞をふくめた公武政権とのあいだで関係をもつ特異な祭礼として位置づけられていたことを示すものにほかならないからである。(河内2010?1、54ページ)
吉田晶子「鋳掛屋の道具と鋳掛作業」(『民具マンスリー』43巻5号、2010・8)絵画資料からは、出職の鋳掛職人が、鞴、道具箱、天秤棒、ルツボや金箸などの道具類などを持って仕事をしている様子がうかがえる。鞴で火をおこし、鋳掛けをする破損個所には、粘土を張り付けたり、囲ったりしてから、鋳鉄製の鍋釜の場合は、主として銅合金を小型ルツボで溶かして、破損個所に流し込むことで修繕したようだ。(吉田2010、13ページ)
Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。
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