「承久の乱の直前、公武対立の緊迫した状況のなかで運慶にはこの時期の院や中央貴族のための造像は知られず、徹底して鎌倉方の造像にたずさわった観がある。願主が運慶を選んだだけではなく、運慶の側にも、時代の先を読もうとする、ある種の選択があったかもしれない。乱直前の鎌倉方支持の姿勢こそが、運慶とその一族の名声を後世に残す要因になったようだ。」(山本2011、42ページ)
山本勉『東国の鎌倉時代彫刻 鎌倉とその周辺』(日本の美術537、ぎょうせい、2011年2月)
御高著を拝受しました。ありがとうございました。
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