東京国立博物館・特別展 空海と密教美術
(7月20日~9月25日)
資料調査のため東博へ。特別展は見られないかもと覚悟していたが、調査が順調に進んで完了し、いそいそと観覧。真言の各宗派・本山のバックアップで、重宝が一堂に展観される。出陳資料99件のうち98.9%の資料が国宝・重文というキャッチコピーだが(のこり1点は竜光院の金念珠)、それはそのまま展覧会開催にあたっての新規調査の機会がなかったということでもあるのだろう。
東寺講堂諸尊のうち8躯を正面・側面・背面から間近に鑑賞できる貴重な機会を得られることをはじめ、仁和寺阿弥陀三尊、醍醐寺薬師三尊、五大明王、獅子窟寺薬師如来といった重要な彫刻資料を果敢に一堂に集めてくれたことで、初期密教彫像の展開を一所で把握できる絶好の機会。なお、講堂立体曼荼羅のパートには、空間の聖性の構築のためにはやはり中央に大日如来がほしかったところ。図録あり(2500円)。
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