読書記録、2011年10月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。
内田樹『レヴィナスと愛の現象学』(文藝春秋、2011年9月)「正義と慈愛、「語ること」と「語られること」、全体性と無限、超越と内在、男性と女性…人間性の条件とは、まさしく「一でありつつ二である」こと、引き裂かれていることによって、知性と自由を確保する困難な選択のうちに存するのである。」(352ページ)
ロラン・バルト著、森本和夫・林好雄訳註『エクリチュールの零度』(筑摩書房、1999年10月)「文学的なエクリチュールは、〈歴史〉の疎外と〈歴史〉の夢とを同時に担っている。すなわち、それは、〈必然〉として、階級の分断と切り離すことのできない言語の分断を証拠立てており、また、〈自由〉として、この分断の自覚であり、それを乗り越えようとする努力そのものなのだ。」(119頁)。
氏家幹人『江戸奇人伝-旗本・川路家の人びと-』(平凡社、2001年)佐々木潤之介『地域史を学ぶということ』(吉川弘文館、1996年4月)「歴史学は迎合主義をとってはいけないということがあります。なぜならば歴史学は、歴史上の人びとが自覚しているいないにかかわらず、本当の意味で人びとが要求しているものは何かということを見抜くための学問でもあるからです。」(173頁)
遅忠躬『フランス革命を生きた「テロリスト」-ルカルパンティエの生涯』(NHK出版、2011年3月)「独裁とテロルがフランス革命の構造そのものから生まれたのと同様に、社会的デモクラシーの理念もまたフランス革命の構造からうまれたものであって、どちらも、ひとつながりのフランス革命の所産」(223頁)
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