高野山霊宝館・企画展「弘法大師と密教儀礼」
(10月1日~12月18日)
朝から娘の幼稚園の行事があり、終了後、高野山に直行。山の中腹から厚い霧が立ちこめ、山上は視界が10mぐらいの濃霧。展示ではさまざまな弘法大師の絵画作例を蔵出しするとともに、密教儀礼に関わる図像、法具、経典などを展示。大師像では、竜光院の弘法大師二大弟子像(南北朝時代)は特殊な図像で初見。大師の両脇に僧形立像がたち、下方に不動明王と両頭愛染、上方に2躯の多臂像(尊名を忘れました)、最上段に宝珠・龍・瑞雲という構成で、同図像の親王院本も。ほか、竜光院の秘鍵大師像、瑜祇大師像など。西南院の大威徳明王像(鎌倉時代)は、牛の背の輪宝上に六足の大威徳が片側の3足を振り上げて立つ特殊な図像で周囲に金剛童子がとりまくもの。図録なし。
平常展では像内から銘文が発見された執金剛神像に関連して、深沙大将像が新館安置の四天王像の横に移動。以前から快慶の可能性が指摘されていたが、銘文発見ですっきりしたわけで、次は快慶工房における手の違いをどのように整理するか、という段階。金剛峯寺八大童子像や興福寺北円堂諸尊に見られるように運慶工房の手のそろい方はハイレベル。それに比べると、快慶工房は不揃い。どのような体制だったのだろうか。
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