達身寺 朝から、祖母の墓参りに丹波市氷上町の岩瀧寺へ。独鈷の滝も拝み、子らは少し積もった雪ではしゃぐ。用事を終えて、同町内の達身寺へ。
重文12躯、県指定34躯、市指定33躯134片という仏像群が、新旧の収蔵庫2棟と本堂に分けて安置される。新収蔵庫中央には平安時代末の本尊阿弥陀如来坐像・薬師如来坐像・十一面観音坐像(ただし寺では鎌倉時代初期説をとる)を安置し、同じ作風で法量も一致する地蔵菩薩坐像や、平安時代初期の薬師如来坐像ほか、状態の比較的よい重文作例が安置。もう一棟の収蔵庫と本堂にも、9世紀にさかのぼる菩薩立像2躯をはじめ、多数の兜跋毘沙門天立像や天部形像、またあごひげを蓄えた神像と想定される像なども安置される。ほか、仏像の手や、台座部品なども残る。10世紀~11世紀の菩薩像に集中的に、腹部が丸く飛び出した表現が見られ、達身寺様式と称されているとのこと。不勉強でそうした用語を認識していなかったが、なるほど地域の仏像の類型的特色を端的に示していると納得。百にせまる仏像群なら、その中で類型化できる特徴は、まぎれもなく地域の特徴だといえる。なお、快慶が丹波講師であったことから、丹波地域あるいは達身寺仏像群との関連を結びつける説があるようだが、やはりしんどい。大手前大学が、私立大学戦略的研究基盤形成支援事業による研究プロジェクト「情報化による歴史文化遺産の調査研究と保存活用の新手法」で3年計画でこれら仏像群の再調査を行うとのこと。どんな成果がでるか期待したい。
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