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読書記録(2011年12月分)

読書記録、2011年12月分。論文は除く。発行年月日は初版のもの。

小山靖憲「世界遺産吉野・高野・熊野をゆく」(朝日新聞社、2004・8、再読)
「解禁か否かの議論をみてみると、解禁に反対する人びとは口々に「伝統」を主張するにもかかわらず、いつから始まったどのような伝統なのか、説得的な議論を一向に展開していない(中略)女人禁制(女人結界)は、原則として撤廃されるべきであるが、解禁に反対する人びとを完全に説得できる論理の構築が急務であろう。」

久野修義『重源と栄西-優れた実践的社会事業家・宗教家』(山川出版社、2011・11)
「彼らが推進した広汎な勧進活動による造寺・造像の実現は、信仰による喜捨を大がかりに編成し形づくることで、人びとの意識を秩序づけ編成する役割も果たしたであろう。それは日本仏教が従前にもまして人びとのあいだに深く浸透し一般化していったことをものがたる。道俗の貴顕から庶民にいたる膨大な人びとの信仰を編成した大事業を実現させた意味は大きい。」(80頁)

橋口侯之介『和本への招待-日本人と書物の歴史』(角川学芸出版、2011・6)
「ほとんどの人にとってピンとこないかもしれないが、現存する和本の数の多さは尋常ではないのだ。きちんとした国際比較調査がないので、具体的な数値であらわせないのは残念だが、古本屋の店先でも、各地の図書館でもとにかく蔵書数が多い。実際につくられた本の数の問題ではなく、それを残してきた一連の行動がそうさせたのだ。」(215頁)

石井光太『遺体-震災、津波の果てに』(新潮社、2011・10)
「遺体は誰からも忘れ去られてしまうのが一番つらい。だからこそ、僕を含めて生きている者は彼らを一人にさせちゃいけない。」(259頁)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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