観仏三昧的生活のこぼれ話とミュージアムや文化財に関するトピックス。
1、宇都宮啓吾編(研究代表者)『籠神社所蔵史料-『海部氏系図』と神道書-』(平成20年度~平成22年度科学研究費補助金基盤研究(B)「智積院聖教における典籍・文書の基礎的研究」研究成果中間報告書、2010・3)「まず、従来より指摘のある根来寺史の解明に新文庫聖教は大きく寄与するものと思われるが、今回の指摘の如く、更に広げて根来寺を結節点とした根来寺文化圏という視点からの研究も見えて来る。この点については、今回新たに見出された根来寺と家原寺との関わりから見えて来るものも大きい。
次に、智積院史・真義真言宗史研究の課題として、今回、奥書を分析して行くだけでも新たな知見が得られる。
この点は、次の本邦典籍史・個別聖教の研究という点でも重要になる。この点は、本研究によって公開されていく聖教を幅広い分野の研究者が分析し、その蓄積によって研究は大きく進展していくものと思われる。家原寺聖教を取り上げても、家原寺は中世の「律」の問題としても重要な役割を果たした寺院と考えられるが、未だ詳細な報告もなく、新文庫聖教が量・質ともに有益な家原寺聖教を有している智積院ににおいてこそ、研究が進められるべきものと思われる。」(宇都宮啓吾「智積院新文庫の聖教について」(『智積院聖教における典籍・文書の基礎的研究』所収、43ページ)
Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。
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