帝塚山大学博物館経営論の受講生へのアンケート、2012年度第10回目。「「博物館が役に立ったことがありますか?」です。(回答50音順)
あり
・学校で出された課題をする時などは、本やインターネットより実物を見た方が、色々知ることができると思います。あと絵を描くときの参考になります。
・学校の研究発表をするときに役に立った。
・郷土について調べる時役に立った。
・高校生の時に初めて、大阪城天守閣に行きました。そこで「大坂夏の陣図屏風」を見て、感動しました。それを見て、学芸員の仕事はどんなものか、合戦図はもっと他にあるのかな、など、私に感心を持たせてくれました。・授業等には関係ないが、自分の知らない知識を得る事ができた時、よかったと思った。
・授業と展示物がちょうど重なった時に深く理解することができた。
・好きな作品を間近で見ることができたとき。
・中学の夏休みの課題で役に立った。
・特に図録が役に立ったと思います。後で調べる時、図録があればとても心強いです。・特に何が役に立ったということはよく分かりませんが、本物を目の前にすると、本などでは得られないものが確かにあると、切に思う。・日常生活では目にすることができないものも、博物館で見られたりするから。
・博物館に行き、実際に展示物を見ることでより知識が身につきました。
・もともと持っていた知識をより深められたという点と、また違った角度から見た資料の発見ができたという点で、役に立ちました。
・役に立つという概念を博物館に抱いたことが今までありませんでした。人やモノを媒介として自分を成長させてくれる空間なので、有り体に言えば、役に立ったことしかないと思います。・歴史の教科書でみた美術品を博物館で実際に見られた事が「本物に触れる」という意味で役に立った。
・歴史や考古学、民俗学関係の勉強に関しては役に立つと思います。
なし
・ないです。
・ない。でも、博物館で見たものや文化は、自分の文化への認識を深めるために、必要な役割があると思っています。
・なし。
・役に立ったことは多分ないです。
博物館が役に立ったかどうか、という設問は答えにくかったと思います。それは当然で、学校教育は役に立つか、といった質問とも同じだからです。役に立つ、立たないという枠組みで考えにくい。「役に立つという概念を博物館に抱いたことが今までありませんでした。人やモノを媒介として自分を成長させてくれる空間なので、有り体に言えば、役に立ったことしかないと思います。」という回答は、とてもよいものでした。
博物館が必要か、必要でないか、という議論が行政の中で吹き荒れる際、そこには役に立つか立たないか(数値化しやすい結果以外は評価されにくい)、効率的かそうでないか、来館者数(その施設の調査研究成果の利用も含めた利用者数ではない!)は増えているか減っているかといった要素で切り分けられます。でも博物館や図書館は、人と人がよき隣人として社会をともに構築する上で必要な、社会的環境です。我々は知ることによってはじめて他者を認めることができるのです。資料というリアルな「知」が集積されたミュージアムで、その「知」に接触することで、私達の心は変化し、成長します。そうした感動経験を多くの人に提供することが、「博物館の役に立ちかた」のように思います。
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