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玉稿拝受(「熊野の知られざる異像-礼殿執金剛-」)


「現存作例中、十三世紀にさかのぼる作例である聖護院本、熊野那智大社本の図像が多臂の金剛童子の図像で描かれていた。特に聖護院本の礼殿執金剛の身色が制作当初は青色に彩色されていた形跡が確認できることなどから、『長秋記』の記述にみられるようにおそらく、「礼殿を守護する金剛童子」として描かれ、その際に寺門派ゆかりの多臂像が選択されたと推測される。だが、この二作例以外の熊野曼荼羅に描かれる礼殿執金剛は二臂像が圧倒的に多い。おそらく二臂の礼殿執金剛は「法華経普門品」に説く観音応現身、あるいは千手観音の眷属としての執金剛として理解されていたためと考えられる。」(331頁)

梅沢恵「熊野の知られざる異像-礼殿執金剛-」(津田徹英編『図像学Ⅰ-イメージの成立と伝承(密教・垂迹)』、竹林舎、2012年5月)
ありがとうございました。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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