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展覧会・文化財を見てきました(「源頼朝と重源」、「天地を巡る日月星宿」)

7月29日
奈良国立博物館
・特別展 頼朝と重源-東大寺再興を支えた鎌倉と奈良の絆-
(7月21日~9月17日)
 主催に東大寺と鶴岡八幡宮が入り、両寺社の関わりの深さの中で企画される。これまでにも奈良博では鎌倉期の東大寺復興造営や重源については取り上げられてきたが、こうした主催のあり方から今回は、重源から大勧進職を引き継いだ栄西・行勇についてとりあげた「第4章 栄西そして行勇へ-大勧進の継承-」や、頼朝の鎌倉における信仰のあり方を示した「第5章 頼朝の信仰世界-鎌倉三大寺社の創建と二所詣-」、手向山八幡と鶴岡八幡の名宝展である「第6章 八幡神への崇敬」が設定され、新鮮な視点を提示する。
 大仏の寸法を細部まで書き記した東大寺中性院・大仏像寸法注文や重源上人坐像、阿弥陀如来立像、地蔵菩薩立像、来迎寺の善導大師坐像、神護寺の源頼朝像、文覚上人像、甲斐善光寺の源頼朝坐像、伊豆山神社・伊豆山権現立像、阿弥陀寺・文殊菩薩立像、東大寺・僧形八幡神像などをしっかりみておく。阿弥陀寺像は裙の細かな衣紋が善円の文殊菩薩立像(東博)とも通じる宋風顕著な作例。子連れで鑑賞に時間をかけられなかったので、文書類はさらっと。図録あり(224頁・2000円)。
 奈良仏像館では、桜井市外山(とび)、慈恩寺の阿弥陀如来坐像が公開中。正統的な定朝様の丈六像。奈良博所蔵の9世紀の阿弥陀如来坐像は、弥陀定印を結ぶ最古の彫像か。両手先が少し離れてしっかり組んでいないのが不思議だが、それもまた初期作例っぽい。

城陽市歴史民俗資料館
・特別展 天地を巡る日月星宿-七夕・乞巧奠と夏の大祓-
(7月7日~9月2日)
 夏の行事である七夕や夏越の祓いなど天文に関わる年中行事の由来や歴史について展示。陰陽道に関わるものとして、宇治市・旦椋神社の大将軍神像19躯を展示。小像ながら、全て平安時代後期の作。萬福寺の天部半跏像は平安時代後期、11世紀前半ごろの作か。武装する天部が左足を垂下して座る姿。もと久世神社内陣に毘沙門天として安置されていた像。小さな企画展示室内にぎっしりと天文に関する展示を詰め込むが、鑑賞空間や導線を確保できず苦労の跡があちこちに。図録あり(18頁・390円)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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