観仏三昧的生活のこぼれ話とミュージアムや文化財に関するトピックス。
加藤幸治『紀伊半島の民俗誌-技術と道具の物質文化論-』(社会評論社、2012年10月)「本書は、この「農」「山」「海」の三つの民俗誌三部作をもって、「紀伊半島の民俗誌」を構成し、紀伊半島での一〇年間のフィールド・ワークの成果を世に問うものである。」(39ページ)
萩原哉「医王寺の仏像」(東高野山医王寺編集・発行『東高野山医王寺金堂平成大改修落慶記念 医王寺の仏像』、2012年11月)「医王寺には、平安、鎌倉、江戸の各時代に制作された多種多様な仏像が伝えられている。優れた造形を示すそれら仏像群は、当寺の隆盛を偲ばせるものであるとともに、下野の地に花開いた仏教文化の豊かさを伝えるものともいえるだろう。」(13ページ)
山本殖生『熊野八咫烏』(原書房、2012年12月)「八咫烏伝承は、聖地熊野の独特の信仰環境が紡ぎ出した、「霊験説話の宝庫」にふさわしい霊獣説話だと思う。それをふまえて、八咫烏のもつその霊性を①奇怪な三足、②太陽の精、③皇室の信仰、④異界の鳥、⑤導きの鳥、⑥神の使いの鳥、に大別して抽出し、拙文で「照射」した。」(序章16ページ)
Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。
とても参考になります。