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展覧会・文化財を見てきました(安土城考古博「蒲生郡の風土と遺宝」ほか)

3月23日
栗東歴史博物館

 小地域展 大橋の歴史と文化
(3月2日~4月14日)
 栗東市大橋地区の古代~現代の歴史を、考古資料、古文書、絵画資料、民俗資料から紹介。仏教美術では、慶崇寺の明応7年(1498)銘がある方便法身像など。民俗事例では、鰌寿司神事について詳細に紹介。戦中の出征旗等で昭和史もフォロー。同館らしい総合展示。

大笹原神社
 車で野洲市大笹原を通ったので、ちょっと寄り道。拝観したことがなかった国宝本殿を見ておく。応永21年(1414)、岩倉城主馬淵定信による建立。村の中心からはずれたところにあって、他に人影もない。600年間、このように静かにたたずんでいたんだろうなあ、と思わせる風情。滋賀の凄さをひしひし感じる。

滋賀県立安土城考古博物館
 企画展 蒲生郡の風土と遺宝
(2月23日~4月7日)
 恒例の郡ごとの単位での文化財展観。雪野寺跡出土の塑像片や、竹田神社男神像や伊崎寺不動明王坐像など平安時代前期~中期の作例、嘉応2年(1170)の福寿寺千手観音立像、文治4年(1188)の西願寺阿弥陀如来坐像など平安末~鎌倉初の在銘作例のほか、鉈彫りの作例である長福寺阿弥陀如来坐像や銅製の旅庵寺地蔵菩薩坐像など初見資料が多く、勉強になる。素朴な神像や掛仏などの神仏習合の造形も、地域の信仰の具体像として、考えるところが多い。博物館の調査活動で把握した資料を公開し、共有化することは、地域の博物館が果たすべき大きな役割である。宗教文化の表象を、評価の難しいマージナルな領域まで踏み込んで取り上げる同館の「○○郡の風土と遺宝」シリーズは、今後も続けて全県コンプリートしてほしい。図録あり(70ページ、700円)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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