4月12日
本法寺
春季特別寺宝展 長谷川等伯大涅槃図開帳
(3月14日~4月15日) 京都での仕事が終わって、少し時間があったので「鍋かぶり日親」開山の本法寺へ。慶長4年(1599)長谷川等伯筆の仏涅槃図(重文)は本紙(描表装部分を含めず)の縦792.8㎝、横521.7㎝の大画面。ほか、等伯筆妙法尼像(慶長3年・重文)、伝銭舜挙筆鶏頭花図(重文・明時代)、応安3年(1370)六角氏発願の金銅宝塔(重文)や日蓮の書状断簡など。書院は紀州徳川家寄進のもので、その庭は本阿弥光悦作庭。リーフレットあり。
京都国立博物館
特別展覧会 狩野山楽・山雪
(3月30日~5月12日) 京狩野の祖山楽から二代山雪への画風の展開と、山雪の画業の到達点を、代表作の数々から展観。チェスター・ビーティー・ライブラリィ所蔵の長恨歌図巻と、雪汀水禽図屏風(重文)をじっくり鑑賞。雪汀水禽図の、胡粉を盛り上げて銀泥を施した水波の重なりが、しっかり立体的に、またエッジが輝いて見え、不思議な現実感がある。左右の隻で水禽の動きががらりと変わるが、同じリズムの水波が一双の画面を融合させ違和感がない。この波が、本屏風の制作動機だったりして、と山雪に心重ねてみる。「山雪のたどりついた美の世界の極地であり、胸がしめつけられるように美しい。こんな作品が日本の絵画にあった。その奇跡をかみしめたい。」(図録解説)という担当者の絶賛にも心重ね、本図を展示の一番最後に持ってきた手法も学ぶ。図録あり(376ページ、2500円)。表紙は当然ながら雪汀水禽図(右隻部分)で、細かくうねり波濤が砕ける水波を特殊印刷で盛り上げて表現する凝り具合。表紙だけで200円ぐらいかかってそう。
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