神奈川県立金沢文庫
特別展 瀬戸神社-海の守護神-
(4月26日~6月9日) 最終日に滑り込み。三島明神を祭祀する瀬戸神社の中世~近代の歴史を、社蔵資料・社家資料と称名寺文書を通じて展観。
お目当ては鎌倉末~南北朝時代の神像群。掛帯・掛守を付け宝珠と柄付き持物(宝剣?)を手にする和装の豊麗な女神坐像、角髪を結って口髭を生やし瞋目する威相の童子形神坐像は、巫女・巫覡といった中世の宗教者の姿をも彷彿とさせる特殊な作例で、魅力に溢れる。等身大の随身坐像(鎌倉時代)、鎌倉時代初期の舞楽面陵王と抜頭もしっかり鑑賞。
ほか扁額、絵馬、神道裁許状など近世文書なども多数展示。地域の拠点神社に伝わる多様な資料群の総体を一望でき、地域博物館としての使命を果たす内容。図録あり(80頁・1000円)。
千葉市美術館
特別展 仏像半島-房総の美しい仏たち-
(4月16日~6月16日) 千葉県内の仏像を、多数(本当に多数…)、一堂に集めて展観。飛鳥時代の龍角寺薬師如来坐像から、江戸時代の欄間彫刻まで、展示室を埋め尽くす諸尊像に圧倒される。
東明寺薬師如来立像(平安後期)と十二神将立像(鎌倉前期)、東光院伝七仏薬師如来像(平安中期)や、松虫寺七仏薬師如来像(平安後期)、観明寺の四臂十一面観音立像(弘長3年・1263)、那古寺の銅像千手観音立像(鎌倉前期)…、と重要作例が目白押し。
地域の特色豊かな仏像群は、それらが作られ今日まで伝来してきた数百年~千数百年間に渡って関わり続けてきた人びとの歴史をも物語る。出陳された各像の修理痕や附属品のそれぞれにも信仰の物語が宿っているといえるが、南北朝期の菩薩面を着けた真野寺千手観音菩薩立像(平安後期)はその最たるものであり、仮面史、宗教史、民俗学の観点からも興味深い作例と思う。
同館で以前開催された「房総の神と仏」も圧倒される内容であったが、今回も房総半島の豊かな文化の基層に触れる貴重な機会であり、ありがたい。図録あり(242頁、2300円)。
航空科学博物館 同行した子の強い希望で、千葉市美から成田空港近くの同館へ突撃訪問。子は屋外の実機展示で操縦桿を握ってにんまり。YS-11の試作1号機(確か2号機は去年かがみがはら航空宇宙科学博物館で見学した機体だったか…)、ボーイング747実機の機首部分など大慌てで見て回るが、帰りの飛行機の時間が迫り羽田空港へ向かうため、滞在50分でとんぼ帰り。成田空港駅からのバスの便が少なく往復タクシー利用し、京成スカイライナーに乗る贅沢三昧(昼食は駅売店のおにぎりだけなのに)。しかし、一日で何回乗り換えてるやら…。
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