7月21日
奈良県立美術館
特別展 正倉院宝物と近代奈良の工芸-模造と創作140年の歩み-
(6月15日~7月21日)
1ヶ月ぶりの展覧会鑑賞はナラケンビの最終日に駆け込み。同館の40周年記念の冠展示で、正倉院宝物をめぐる近現代史を、近世・近代の宝物調査と模写、奈良博覧会、奈良漆器、模造制作から眺める。近世・近代の宝物図・模写の諸本をまとめてみられ、よい機会。漆工品の展示は、全般的にライティングに苦労している観あり。
奈良博覧会に関する展示では、当時の目録とそこに捺した物品のかたちを示すハンコ、春日大社の籠手(伝源義経所用)、柏木菟腰刀、金峯神社の藤原道長経筒、長谷寺の鼠燈檠、談山神社の二帯笙など当時の出陳品を集めており、あわせて図録(188ページ、1700円)に所収の論文「奈良博覧会と文化財」(執筆飯島礼子)では、出陳品選択の背景にも迫って、興味深い。この部分だけを拡大した展示を、いつかぜひ見てみたい。
奈良国立博物館
特別展 みほとけのかたち-仏像に会う-
(7月20日~9月16日)
ナラハクの収蔵品をフル活用した仏像鑑賞入門展。奈良博に通い詰めてるハードリピーターなら本館(なら仏像館)の展示でおなじみの資料群であろうが、新館に陳列されるとまた新鮮な印象があるし、展示の文脈が変わればまた見え方も変わる。
同行した子が興味を示したのは、出山釈迦像の表現(顔や胸や足はがりがりだけど、腕はちょっと太いし体の厚みも大きい!)や、海住山寺の四天王立像の邪鬼の顔とポーズの可愛らしさ(持国天の邪鬼がぶりっこの人のポーズだ!)、大峯山出土の金製仏像や力士立像のポーズ(アイーン!)、観音菩薩立像の像内に納められた平安時代の仏画(どうやって入れたんだろう?)といったところ。子ども向けのスタンプラリーもノリノリでハンコを探していて、楽しんでくれて何より。ただ監視さんには、子どもは手を後ろ手に組んで見てもらってますと注意され、親のテンションは落ちまくり。いろんな意味でショック…。図録あり(160ページ・1000円)。
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