大淀町文化会館
スーパー能「世阿弥」関連特別展示
(9月7日のみ)
梅原猛作の現代語能「世阿弥」の開催に伴って、大淀町桧垣本を本貫とする桧垣本猿楽に関連する展示として、吉水神社所蔵の桧垣本七郎の猿楽面2面を展示。若い男は面裏に「吉野カツテ御セン/キシン/ヒカヰモトサルカク七郎作/明応二年ミツノトウシ/吉日」、若い女は面裏に「ヒカヰモト七郎作/吉野コモリノ御前キシン/明応二ミツノトウシ卯月吉日」銘あり。明応2年(1493)という早い段階で、能面の型がかなり完成に近づいていることを確認。能の源流の一つに少しふれる。
スーパー能「世阿弥」は、現代語での上演という点について、確かに役者の語りはわかりやすくよい。地謡は言葉に振り回されて少し苦しい(人数も足りない?)。夕暮れの場面、あるいは場面展開時などに照明を積極的に使用する点も新しく、物語展開を助ける。劇的構成としては、元雅暗殺シーンなど派手な戦いのシーンをうまく組み入れ(舞台両袖から飛んでくる矢は、演出過剰か)、亡霊の登場や舞台上での着面があったり、最後は世阿弥・善竹・音阿弥の男性三人舞と展開し、囃子と舞を中心においていて、能の本質からはぶれない。面白かったです。
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