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展覧会・文化財を見てきました(葛城市立博物館・當麻寺)

1月19日
葛城市歴史博物館
 特別公開 観音菩薩立像-今在家 観音寺の仏像-
(12月20日~1月19日)

 當麻寺近在、葛城市今在家観音寺本尊の観音菩薩立像を初公開。頭体、上膊、足先、蓮肉部を含めて一材製。表情にはやや厳しさを残し、肩も少しいからせ胴を引き締めた、随所に古様を残す平安中期の作例。前髪を天冠台の上から頭頂へとかき上げて螺髻にともに結い上げる表現は独特で、条帛をあらわさず、腰帯の結び目が左体側部にあらわすことなど、特徴的な形式が散見される。霊像の模刻、といった制作背景も考えたいところ。当麻寺文化圏内における仏像様式の多様性を捉えうる、貴重な作例。
 本堂改築に伴って博物館で保管され、公開の運びとなったとのことで、博物館の機能を十全に発揮し、担うべき役割を果たされた有意義な機会。図録なし。

當麻寺
 吉祥天立像など特別公開
(1月16日~5月15日)

 足を伸ばしてご拝観。曼荼羅堂脇間に吉祥天立像(平安時代)、講堂に仁王像頭部(戦国時代)を安置。仁王像頭部は宿院仏師作例の可能性。
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コメント

[C254] 奇遇です

こちらで教えていただいて、私も一昨日葛城に行きました。
遭遇できなかったのが残念です。
素晴らしい仏像で、時間をかけて見入ってしまいました。
解説になかったですが、腕は後補でしょうか。
口と全体的なボリュームが印象に残りましたが
下半身と背面がわりと淡白に思えました。
当初の彩色が残っているので彫り直しはないですか。
解説には残念ながら平安としかなかったですが、
素人目には9世紀にさかのぼりたいところながら、
淡白さから10世紀後半くらいに見えました。
が、霊像模刻の可能性を考えると、もう少し下がるのでしょうか。
お時間のある折にでも、さまざまな観点から
より踏み込んだコメントをいただければ幸いです。
「博物館の機能を十全に発揮し、担うべき役割を果たされた」は
念頭になく、はばかりながらプロは違うと思いました。
学芸員の皆様には地域の文化財の発掘、発信に
さらなる尽力をお願いしたいと思うところであります。
  • 2014-01-21 16:20
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プロフィール

大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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