堺市博物館
企画展 和泉国法道寺の至宝-鉢峯山のほとけのかたち-
(5月17日~6月15日)
法道寺所蔵十六羅漢像(重文)16幅の修理完成を契機として、寺内に伝来する文化財を展観。
八角裳懸座の阿弥陀如来坐像や、肉身部と着衣部を割り放し(足先も別材製)て生身性を表出した阿弥陀如来坐像といった彫刻史上に著名な平安後期の作例を始め、本尊の3躯の薬師如来坐像と随侍する二天立像、台座光背も残る阿弥陀如来立像など平安後期彫像、鎌倉後期の堅実な出来映えを示す十二神将立像12躯などの彫刻資料が林立し、仏画では十六羅漢像(南北朝)、高麗仏画の大幅である阿弥陀三尊像、興教大師像(室町)、鎌倉期の版木で江戸期に摺写したかと想定されている阿弥陀如来摺仏など、魅力的な作例がずらり。考古資料、建造物、典籍類も含め法道寺が中世資料の宝庫であることを実感させる内容で、総合的な調査研究に基づいた、地域博物館の役割が存分に果たされた好展示。
図録あり(64ページ、760円)。所収の堀川亜由美「鉢峯山法道寺の歴史」は、創建期(平安時代後期)から近代までの法道寺史を概観する貴重な学術成果で、ほか中村晶子「國神社ゆかりの文化財」、東野良平「法道寺伽藍の変遷について」、近藤康司「瓦からみた法道寺の建立」、渋谷一成「上神谷と若松荘」、矢内一磨「鉢峯寺山-年預・坊中・惣百姓が統べる近世村-」を収載。
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