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「秋季展 能楽の美」(篠山能楽資料館)鑑賞記  

篠山能楽資料館
 秋季展 能楽の美
(9月9日~12月24日)

 彼岸には少し早いが、祖母の墓参りのために丹波氷上の岩瀧寺へ。岩瀧寺のある五台山付近は、先月の記録的豪雨で大きな被害があり、岩瀧寺渓谷でも大規模に土石流が発生。岩瀧寺境内も土砂が崩れるなど惨憺たる状況。住職(尼僧)に挨拶して状況をうかがい、お見舞いする。
 篠山市へ足を伸ばして、久しぶりに能楽資料館訪問。秋季展として、収蔵する能面、装束、楽器等道具類を展示。出目満毘(満矩)・満猶・庸久・満永による赤鶴作の極めがある華やかな小面(金春家伝来)をながめ、近世における世襲面打家の「赤鶴様式」観形成について考える。伝日光作の翁面も同様の観点から鑑賞。ほか、永禄元年井関親政作般若、作者不詳の龍女、舌出乙など。図録なし。
 能面研究は、写し、直し、種類の多さ、作家の多さ、演目の多さ、能の流派による細やかな違い(伝統)、神聖観に基づく調査の壁、能楽史研究の蓄積(及びそのスクールの結束)…と難易度が高いし、微細なお作法的知識で挫折しそうになる。近世能面の「海」への航海は難破しそうで怖いが、源流である中世能面(猿楽面)の様式形成過程はやはり興味深い。いずれにせよ、論理的に仮面を比較検討する努力を続けなければ。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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