和泉市いずみの国歴史館
特別展 ほとけとひとと-和泉市内の仏像・仏画展2-
(12月6日~1月25日) 和泉市史編纂事業の調査で把握された、施福寺や松尾寺などを中心とする寺社伝来の文化財を集約。施福寺大日如来坐像は9世紀半ばの密教彫像で、近年発見された作風が一致する和歌山県林ヶ峰観音寺の菩薩形坐像をともに展示。数百年ぶりの邂逅。施福寺地蔵菩薩立像は像高50.5㎝の小像であるが、12c末頃の洗練された作風で、近年の修理で細密な截金文様が良好に残されていることが判明。襟部で頭部・胸部を割り矧ぎ、両足部材も像底に挿す構造と報告され、手に取る宝珠やその火焔(銅製)も当初のものが残る。錫杖も古い可能性あり。今後無視できない院政期彫刻。ほか大泉寺聖徳太子二歳像(鎌倉)、妙泉寺日像上人像(室町)、松尾寺真言八祖像(鎌倉、応永8年修理銘あり)、役行者像(鎌倉)、三鈷杵(鎌倉)、市蔵の槙尾山経塚出土品など。槙尾山経塚の胎蔵五仏鏡像は緻密な構成の佳品。保延5年(1139)埋納。和泉市の仏教美術をまとまって鑑賞できるよい機会。図録あり(18ページ)。
同日、当方も講演会「施福寺と林ヶ峰観音寺の菩薩形坐像-初期密教彫像の新出作例-」を担当。時間なくどたばたの準備であったが、両像の特徴と一具性を集中してお話しする。聴講された方から、3体目がどこかにあるかもしれませんねと問われ、ぜひ見つけましょうと応じる。
スポンサーサイト
- http://kanbutuzanmai.blog66.fc2.com/tb.php/676-6ee268eb
トラックバック
ローカル・ミュージアム・シリーズ。←勝手に名づけんなって。
今回は、和泉市のいずみの国歴史館です。
ここは桃山学院大学の敷地内を突っ切るようにして行きます。
初めて訪れた時は、大学構内に入り込んだかと思い、ちょっと焦りました。
不審者扱いされて、どっかに連れて行かれたら困ります。
幸いガードマンのチェックもなく、無事到着できました。
ああ、ドキドキした。
道のどん突...
コメントの投稿