吹田市立博物館
特別展 生誕100年 西村公朝展-ほとけの姿を求めて-
(4月25日~6月7日) 美術院で長年仏像修理に携わって所長を務め、文筆、作品製作にも独自の境地を得、愛宕念仏寺住職、吹田市立博物館長もつとめた西村公朝の生涯を、修理記録や修理を作例、製作した作品から紹介する。
修理作例としては、元興寺聖徳太子立像(重文、文永5年<1268>、善春作)、布袋姿の万福寺弥勒菩薩坐像(江戸時代、笵道生作)、清水寺釈迦如来坐像(平安時代後期)のほか、愛宕念仏寺の千手観音立像(平安時代後期)。公朝が古道具屋で購入した仁王像雛形も。製作作品としては、清水寺大西良慶像、法隆寺勝鬘夫人・維摩居士坐像、愛宕念仏寺十大弟子立像ほか。美術院の修理記録も多数出陳。熊野速玉大社家津御子大神坐像、慈尊院弥勒仏坐像の図面をじっくりと眺める。ありがたや。
華やかではないかもしれないが、文化財を未来へ引き継ぐための活動の歴史は、まさしく博物館という場で率先して伝えていくべきことである。私も、職場で近・現代の文化財保存にまつわる展示をやらねばと、強くおもう。図録あり(40ページ、400円)。
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