「以上、土佐徳悦による彩色ということを契機として開始した本像の調査であるが、下御門仏師による造像であったという想像外の事実を知ることとなった。」(淺湫2008-1、82頁)
「これまで写実的で充実した作風をみせる江戸期の彫刻は、紀年銘がない場合は、漠然と江戸前期の作と考えられていたように思われる。あるいはこのような像も、本像の存在によってその製作年代を見直さなければならないかもしれない。」(淺湫2008-2、89頁)
1、淺湫毅「増上寺三解脱門の釈迦三尊像および十六羅漢像について―近世彫刻の諸相 1―」(『学叢』30、2008・5)
2、淺湫毅「八坂神社西楼門の随身倚像―近世彫刻の諸相 2―」(『学叢』30、2008・5)
ありがとうございました。下御門仏師宗印の新出作例、しかも等身大の大作で、驚きです。製作年代、一具性、伝来と、さらに自分なりに追求してみたい作例です。まだまだ出てくるんですねえ。八坂神社の随身、優れた面貌表現、質感のある着衣表現など、おっしゃるとおり見応えがありますね。彫刻史研究者として、江戸時代彫刻の様式観のあやふやさを克服していく作業、是非がんばりましょう(像高が知りたかったです)。
→
観仏三昧―仏像と文化財の情報ページ―
スポンサーサイト
- http://kanbutuzanmai.blog66.fc2.com/tb.php/69-6fb66c5f
トラックバック
コメントの投稿