8月23日、娘を連れて、約1か月ぶりの展覧会鑑賞。
奈良国立博物館
開館120年記念特別展 白鳳-花ひらく仏教美術-
(7月18日~9月23日) 白鳳展再訪。興福寺仏頭(国宝)を隣の深大寺釈迦如来像で体部をイメージしながら鑑賞。図録あり(298ページ、2300円)。
大和文華館
特別企画展 中世の人と美術
(8月21日~10月4日) 中世の人々を描いた肖像、日記、消息、墨蹟等を館蔵品から選択し、一部重要資料を館外から借用。南北朝時代を研究する上での重要史料であり、現在修復作業中の中院通冬(1315-63)の日記『中院一品記』(東京大学史料編纂所)の断簡が、大和文華館双柏文庫(中村直勝収集史料)中の洞院公賢書状紙背に含まれていることから、料紙解体中の『中院一品記』の関連部分を組み合わせて、本来のあり方を復元して展示。おそらく二度とない機会。洞院公賢(1291-1360)つながりで、その公賢が制作主導した石山寺縁起巻五(石山寺蔵・重文)を展示。さらにその絵を担当した粟田口隆光のつながりで、永享5年制作の誉田宗ビョウ縁起下巻(誉田八幡宮・重文)を展示。巻頭の弘法大師の誉田八幡宮参籠(八幡神影向)、神泉苑祈雨部分が開かれる。ほか、笠置曼荼羅図(重文)、柿本曼荼羅図(重文)、日吉曼荼羅図(重文)の3幅が並び、常暁請来目録(重文)は深沙神王条から巻末まで。9月20日にはシンポジウム「文化財を守り、未来へ伝えるために-「中院一品記」修理事業から-」(13:00~16:30)開催の由。図録あり(60ページ、972円)。ただし図録は石山寺縁起巻五、誉田宗ビョウ縁起下巻、中院一品記の修理とその関連研究のみ掲載。
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お嬢様にはまだ、相剥ぎ・原本復元パズルは難しかったかもしれません・・・。
前期は、京大総合博さん断簡と史料編纂所分とで接続再現しておりますが、貼継文書の下辺を折り込み、巻子の大きさに揃えていた折跡を確認できます(図録で縮率が揃っておらず申し訳ありません)。
原本を並べての展示が可能となりましたこと、関係各位に感謝いたしますとともに、ご関心ある方々のご観覧を願っております。