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越前市武生公会堂記念館、福井市立郷土歴史博物館、東大寺ミュージアム展覧会鑑賞記

8月30日
越前市武生公会堂記念館
 合併10周年記念特別展 ふるさとの名品-新指定の文化財-
(7月17日~8月30日)

 資料集荷のため移動の途中、立ち寄り。越前市合併後に指定された文化財を、実物とパネルにより紹介。大寶寺阿弥陀如来坐像は平安時代後期風を強く残す穏健な鎌倉時代前期の作例。精緻な截金による装飾に優れ、玉眼が嵌入される。慶長8年(1603)に知恩院より授与された像で、京都の鎌倉時代前期様式の一面を示すもの。引摂寺金銀鍍金菊花文散銅水瓶は、堅実で整った形姿をみせる鎌倉時代の志貴形水瓶。延徳2年(1490)に真盛上人が後土御門天皇より下賜されたもの、という。ほか永泉寺地蔵十王図(鎌倉~南北朝時代)など。図録あり(16ページ、500円)。『たけふの文化財』(184ページ、3000円)も購入。

福井市立郷土歴史博物館
 夏休み企画展 博物館の名品大集合
(7月27日~8月31日)

 夏休みにあわせ、博物館寄託の重要資料をお蔵出し。お目当ての泰澄寺僧形神坐像(伝泰澄大師像)は、もと大虫神社伝来の可能性が高い平安時代前期、9~10世紀ごろの作例。大虫神社の伝塩椎神坐像が同時期の作例であり、関連性に注目される。俗体と法体と捉えたいが、寸法も作風もやや異なる。ほか性海寺地蔵菩薩像(重文)は鎌倉時代の地蔵来迎図の優品。図録なし。松平家史料展示室では企画展「資料が語る幕末という時代」開催(8月26日~10月13日)。

9月1日
東大寺ミュージアム
 特集展示 江戸時代の大仏開眼・大仏殿落慶供養
(8月11日~9月14日)

 石川から京都、奈良を巡る集荷の旅。合間に隙間の時間ができたので、いそいそと立ち寄る。公慶上人による江戸時代の東大寺大仏と大仏殿再建事業に関わる資料を展示。大仏開眼・大仏殿落慶供養図は六曲一双の屏風。大仏開眼図には輿に載る公慶の姿が、大仏殿落慶供養図には大仏殿完成を待たず逝去した公慶をまつる公慶堂が見える。南都大仏修復勧進帳は近年まで大仏胎内に納められていたもので、巻首に大仏の姿と寸法、勧進沙門公慶の名(自筆)、巻末に過去の勧進造営の歴史と重源の姿が刷られ、中間に勧進に応じた人々の名と布施の額(5文、10文が多い)が記される。まさに一枝の草、一把の土による結縁。図録なし。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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