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龍谷ミュージアム「水 神秘のかたち」、京博「禅-心をかたちに」ほか鑑賞記

4月23日
東寺宝物館
 特別公開 東寺の天部像-守りと祈りのかたち-
(3月20日~5月25日)

 盗難により失われた、国宝・兜跋毘沙門天立像持物宝塔の復原記念公開。珍海筆白描聖天像、覚禅抄、別尊雑記と、中世末~近世期の仏像・仏画により構成。あわせて西院御影堂安置の秘仏不動明王坐像の天蓋(国宝)を展示。飛天(供養菩薩)の伸びやかな動きに見とれる。リーフレットあり。

龍谷ミュージアム
 水 神秘のかたち
(4月9日~5月29日)

 水にまつわる信仰を背景とする聖なる造形のさまざまと、水をモチーフとした芸術表象を集約する。竹生島・天河・江ノ島・厳島の弁才天信仰、長谷寺式十一面観音、住吉神の信仰や、法華経と龍にまつわる信仰を仏像・神像・仏画・縁起・工芸等で示すとともに、浄土・蓬莱山・竜宮、あるいは寺社の景観図から、聖地と水の親和性を明示する。法隆寺善女龍王立像(重文)や龍王坐像、金剛峯寺水神像(重文)、倶利伽羅龍剣(重文)、奈良博春日龍珠箱(重文)、楽田寺善女龍王像など、龍の美術が充実。成合春日神社の雨乞い祭具の龍は、頭部のみ中世の龍頭の転用。金剛寺日月山水図屏風をじっくり独り占めして鑑賞。眼福。図録あり(216ページ、2400円)。

京都国立博物館
 特別展 臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 禅-心をかたちに-
(4月12日~5月22日)

 臨済禅・黄檗禅の思想・信仰・芸術を、新館全てを利用して一所に集約する。冒頭より、達磨・慧能・臨済義玄・明庵栄西・円爾・無準師範・蘭渓道隆・無学祖元・無関普門・無本覚心・宗峰妙超・南浦紹明・虚堂智愚・関山慧玄・夢窓疎石・寂室元光・春屋妙葩・無文元選・愚中周及・一休宗純・隠元隆琦と、祖師図・頂相と、それら高僧ゆかりの品をずらりと並べ、継承された法流を体感させるとともに、法灯継承の時間の流れをも可視化する。ほか、戦国期~近世の臨済禅の普及、白隠などの禅画、禅宗の仏像仏画、唐物や障壁画など盛りだくさん。鹿王院十大弟子立像(鎌倉時代)、方広寺宝冠釈迦如来および両脇侍坐像(感応3年〔1352〕、院吉・院広・院遵作)をじっくり。図録あり(466ページ、3000円)。

萬福寺文華殿
 特別展 中国臨済宗黄檗法派歴代祖師図展
(4月20日~5月31日)

 寺蔵の祖師図などを展観。古祖師図は明暦3年(1657)、隠元隆琦の題・序あり。来日時に持ってきたもの。喜多元規筆密運円悟・費隠通容・隠元隆琦像は、隠元の題あり。ほか、狩野探幽筆・隠元隆琦題の釈迦・文殊・普賢像、達磨・臨済・徳山図など。図録なし。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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