國學院大學博物館
企画展 祭礼行列-渡る神と人-
(10月15日~12月4日) 祭礼行列の諸相を絵画資料で紹介。西村楠亭筆葵祭図屏風、横山華山筆やすらい祭・上賀茂競馬会図屏風、冷泉為恭筆祇園祭礼絵巻、年中行事絵巻(祇園御霊会)、日光祭礼絵巻と、同館が良質な祭礼画のコレクションを形成していることを知る。和歌浦御祭礼御渡絵巻(同学図書館蔵)は後期展示で残念。リーフレット(A3両面)あり。
東京国立博物館
特別展 臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 禅-心をかたちに-
(10月18日~11月27日) 臨済禅の思想・信仰・芸術の諸相を紹介。京博との巡回展ながら東博会場のみの資料も多し。建長寺蘭渓道隆坐像(13c)、南禅院亀山法皇坐像(14c)、栖雲寺中峰明本坐像(文和2年[1353]、院遵作)、佛通寺即休契了坐像(応永32年[1425])、国泰寺慈雲妙意坐像(16c、康運作)と各時代の頂相彫刻を見比べてお勉強。近世前期の彫像も見たかったところ(我が儘)。また、来迎寺跋陀婆羅尊者立像、鹿王院十大弟子立像(のうちの数体)を比べながら、頭部の比率がやや大きく、重たげで丸みを帯びた袖が足元まで達し、全体が上部がややすぼまった円筒形状となる立体表現(鎌倉時代後期~南北朝時代にあらわれる)の祖型について考える。方広寺宝冠釈迦如来および両脇侍坐像(感応3年[1352]、院吉・院広・院遵作)も、改めてじっくり鑑賞。図録あり(466ページ、3000円)。ついでに東洋館にも寄り「上海博物館との競演-中国書画精華・調度-」(8月30日~10月23日)で張即之筆の禅院額字「解空室」「東西蔵」(東福寺)にしびれる。
国立西洋美術館
クラーナハ展-500年後の誘惑
(10月15日~1月15日) 16世紀のヴィッテンベルクの宮廷画家、ルカス・クラーナハの作品を集約。「艶っぽくも醒めた、蠱惑的でありながら軽妙な」(主催者)女性表現が特徴。《ホロフェルネスの首を持つユディト》(ウィーン美術史美術館)、《ヴィーナス》(シュテーデル美術館)、《ザクセン選帝侯ヨハン・フリードリヒ寛大公》(ケムニッツ美術コレクション)と《ザクセン公女マリア》(リヨン美術館)などなど。宗教改革開始からちょうど500年とのことで、《マルティン・ルター》(ブリストル市立美術館)、《子どもたちを祝福するキリスト》(奇美美術館)も。図録あり(284頁、2600円)。
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